内容説明
碧い大海原の底、はるかな深海ではいったい何が起こっているのか?近年、潜水調査船により、深さ6500メートルの海底地形が探査され、プレートの沈み込む現場が確認された。また、深海掘削計画が海底下1600メートルの探査孔を穿ち、海洋底拡大説を裏付けるプレートの地質的特徴を明らかにした。はるばる海洋底を旅してきた四つのプレートがひしめきあう、きわめて不安定な大地こそが、われわれの住む日本列島なのである。本書は、核から地殻までダイナミックに関係付けたプルームテクトニクスの最新の成果を踏まえて語る「深海から見た地球の科学」である
目次
序章 地球の見方―潜水調査船科学への招待
第1章 地球科学の基礎知識―動かざること大地の如し
第2章 深海から見た東日本列島―古いプレートの沈み込むところ
第3章 深海から見た西日本列島―若いプレートが沈み込むところ
第4章 海の後ろに海がある―日本海の背弧海盆に潜る
第5章 日本列島周辺のプレートの境界
終章 深海探査に何ができるか―環境・災害・資源