感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛇の婿
6
これは『ヒッタイト』について書かれたものではなく、『ヒッタイトの発掘』について書かれたノンフィクションです。…ヒッタイトをメインとし、古代オリエントを舞台にした作品には、漫画ですが『天は赤い河のほとり』という傑作があります。未読の方は、それを読んでからこの本を読むとなかなか楽しいんではないかな、と。…いや『ヒッタイトの発掘』というのも適当ではないかな?。いずれにせよ、こういう、発掘をテーマにした本は古代史好きにはなかなか面白いもので、私は一気に読めましたw…さて、次は『メソポタミアの殺人』でも読むか!2011/07/17
takao
2
ふむ2023/01/26
藤田武彦
1
ヒッタイト帝国は、本当に鉄を作っていたのか? 若き考古学者が、単身トルコに乗り込み、鉄の証を追う。 考古学の話でありつつ、推理小説のようでもあり、若者の成長譚でもある。2023/01/21
すずの
1
「僕のトルコ留学期」といったテイストの読みやすさながら、ヒッタイトの考古学・言語学の研究者が何を考え、どう研究しているのかが分かって面白い。鉄の精製はどこで行っていたのかという問題意識から、粘土板文書を読み解き、鉄の生産地や発掘された土地の古代名を推測し、発掘調査で確定させていく様子が分かって、地道な発掘や文書解読から歴史が分かるのは面白いなあと思った。ただ、初歩的な謎として、文化層って何で堆積していくんだろう。土地って放っておいたら高くなるものなのか。2021/02/12
Esperanza
1
ヒッタイト帝国で鉄がつくられていた場所を突き止めていくノンフィクション。突き止めるといっても、発掘された楔型文字のヒッタイト語の文書を解読し(そもそも筆者は当初トルコ語もできなかった) 、仮説をたて、それを証明するためにまた文書にあたり、何度も調査に足を運び…と、途方もない労力と時間を費やしてもはっきりとした確証はなかなか得られず……でも、最後に彼の努力、いや情熱は実ってほしい!と感情移入しながら一気に読んでしまいました。ヒッタイト発掘、研究に日本人でありながら邁進し第一人者である大村先生応援してます!2012/04/12