NHKブックス
法隆寺を支えた木

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140013182
  • NDC分類 521.81
  • Cコード C1321

出版社内容情報


最後の宮大工といわれた西岡氏と建築学の小原千葉大教授という、木を扱ってきたプロと木の専門家の組合せによる木の知識を与えてくれる好書である。檜は材になってから200年は力学的強度を増すことなど、古代の宮大工の経験知の鋭さを指摘している。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yyrn

22
広葉樹と針葉樹。建材として適しているのはどっちか?そんなことも知らなかったので面白く読めた。東京スカイツリーに法隆寺五重塔の技術「心柱」が使われていることの意味をもっと知りたくて手に取ったが、建築技術面というよりも木の性質やそれを上手に生かした匠の技の数々を科学的に検証していく本だった。また、昔気質の宮大工の棟梁と実直な学者の二人の人柄が出ていて明治生まれの生真面目さが強く感じられた(初版は1978年)。プラスティックはどんどん劣化し汚れるばかりだが、木は風合いが出て強度も落ちにくいという言葉が印象的。2019/06/27

金吾

18
一つのことを極めた人の話はすごい印象を受けますが、西岡さんについても言えます。ご本人もすごいのですが、それ以上に自然や先人たちへの真摯な尊敬の念が印象に残りました。建物の基礎である木について考えさせられました。2022/02/06

おはなし会 芽ぶっく 

10
『はじめよう!ブックコミュニケーション』で紹介され読んだ本。一つの塔はたくさんの木を組んで作られます。木のくせ(ねじれ・反り・硬さ・柔らかさ・など)を見極め組んでいくのが木組みの基本だそうです。大工の先人たちの知恵が日本最古の木造建築をうみだしたのですね。紹介は体育祭への取り組み、クラス一丸となって、という気持ちを考えています。テーマは『共につくりあげる』。2020/04/20

skydog

2
前半部分は私の大好きな宮大工、西岡常一氏のことばを主に展開。世界最古の木造建築といわれる法隆寺を軸に、法隆寺大工として西岡棟梁に受け継がれた口伝と経験から発せられる考え方は感慨深い。「古いものにも良いものがある」ということをあらためて思い知らされる。後半部は西岡棟梁の「木」、主に「檜」であるが、について語られたことを学問的に検証し証明している。西岡常一氏に関する本を読んだのはかなり久しぶりであったが、本書を読んで私は、「木造建築が好きでよかった」とあらためて思った。2016/09/26

yori

1
★★★★★ 西岡棟梁のパートはやはりとてつもなく感動してしまうのです。日本人にとても馴染むのが日本に生えているヒノキ。1000年の樹齢だったら1000年もつ建物を造る。それは老樹のヒノキだけではなく、他の木を使う時も同様。木が生きていた年数、木材として使わせて頂かないと、木に申し訳ないという思い。2011/08/13

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