出版社内容情報
幾多の思想家や芸術家によって,くり返し問われてきた美と芸術をめぐる主題について,概念史を踏まえつつ,現代美学の研究水準をさし示す.美,自然美,芸術,想像力,創造,かたち,価値,美的体験など,25の主要な概念を通して,美学体系のすべてを一望することができる.
内容説明
いくたの思想家や芸術家によって、くり返し問われてきた美と芸術をめぐる主題について、概念史を踏まえつつ、現代美学の研究水準をさし示す。美、自然美、芸術、想像力、創造、かたち、価値、美的体験など、25の主要な概念を通して、読者は美学体系のすべてを一望することができよう。
目次
1 基礎的な諸概念
2 生産に関する諸概念
3 対象に関する概念
4 消費と再生産に関する諸概念
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
28
分析美学研究者の知人が、一冊だけ挙げるとすればといって勧めた本。辞典ではなく文章なので本と変わらないといわれましたが、本には読者に理解してもらうためのストーリーがあるということにかえって気付いたことになりました。そもそも読み始めから4ヶ月以上経っているため内容は覚束ないのですが、この先、何かに気付いて本書にあたり、そして、その時に遡行的に発見するというタイプの本で、読んで尚、現在は目利きの読者から指示されているということだけが頼みの本でした。2021/04/14
あ
3
辞典として使うにはやや癖が強いかもしれない。著者が随所で近代的な創造性概念にコミットしている。美学と呼ぶのが躊躇われるような学説への言及も多く、美学という哲学の下位学科がひとつのジャンルとして截然と区分されていない印象を与える。2023/12/11
tieckP(ティークP)
2
美学の概念を25個立て、それぞれについて詳細な説明をほどこした読む辞典。とりわけそれぞれの項目における概念史の部分が秀逸で、時系列順に概念を並べていないにもかかわらず、美学「史」の本として成立している。学問的な厳密さや、かろうじて素人でも読みうる可読性も称賛すべきだが、個人的に最も価値が高いと思うのは、本書が美学という学問を「辞典」として、つまり言葉の意味を解きほぐすものとして読者に示してくれること。美学や哲学は論理学でもあるのだが、読後の印象は頭を使ったという以上に、外国語のルールを学んだようだった。2017/10/14
パン
1
実質カント判断力批判入門!?何度でも捲りたい本です2023/04/13
Yasunori Ando
1
読書目的=「個々のお芝居作品⊂演劇学⊂藝術学⊂美学⊂哲学」の流れの中の美学の勉強。感想=①大満足。本書は美学上の25の基礎概念をあげ、定義→学説史等→著者意見を展開するものとのこと。自分にとって難しい言葉はいくつもありましたが、書かれている内容を具体的にイメージ出来た箇所も多く、この前の「講座・美学1 美学の歴史」みたいなお手上げ状態には陥らずにすみました。特に解釈・批評の箇所は、慣れもありますが得心出来ました。他にも読み進めるのがもったいないなあ、とさえ感じられる箇所がありました。↓続く2022/06/17