障害学―理論形成と射程

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 294p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784130511278
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C3036

出版社内容情報

障害をめぐるさまざまな考え方や論争点、成果と課題についてわかりやすく解説し、日本における「障害学」の可能性を探る。

内容説明

障害とは個人ではなく社会に存在する。「障害の社会モデル」、ディスアビリティとインペアメント、障害者運動の歴史、障害理論をめぐる論争と日本における展開―長い運動と思索のなかから生み出された障害学とは、どのような思想と実践なのか。障害学の思想を学ぶ人のための書き下ろし。

目次

序章 障害学の理論視角
1章 障害学を担うのは誰か?
2章 障害学とリハビリテーション学―ICFをめぐる論争
3章 マイノリティ・モデルと普遍化モデル―アーヴィング・ゾラの障害学
4章 社会モデルの広がりと再編―イギリス社会モデルの展開
5章 「障害」の政治と障害学―マイノリティ・モデルの展開
6章 障害学の課題―日本における論争点

著者等紹介

杉野昭博[スギノアキヒロ]
1956年東京都生まれ。1981年大阪大学大学院修士課程修了(文化人類学)。1983年大阪府立盲学校教諭。1990年ロンドン大学大学院(LSE)修士課程修了(Social Policy)。1992年関西大学社会学部専任講師。1997年ロンドン大学大学院(LSE)博士課程修了(Ph.D.)。関西大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tharaud

4
障害学についての入門書。英米における社会モデルの成り立ちが詳しく紹介されている。海外での理論的、運動的な歴史の記述が多く、新鮮だがなかなか読み通すのに骨が折れた。それだけに最終章「障害学の課題」での、青い芝の会の主張の冷静な再検討や、社会学者たちの「価値意識批判」にも臨床家の視点にも足りないもの=制度論という意見、日本の「当事者主権」と海外の「利用者主権」のずれの指摘など、読み通した努力が報われるだけの収穫があった。2023/02/28

YASU

1
障害学の画期的特色といえる社会モデルについて詳しい.フェミニズムやリハビリテーション学からの社会モデル批判も突っ込んで解説.さらにイギリスとアメリカそれぞれの障害学の源流にまでさかのぼっての詳細な論及は,いまに至ってもとても貴重だと思う.2021/05/19

まあい

1
良い本。英米の障害学理論(および障害運動)の分かりやすい概説書。アーヴィング・ケネス・ゾラの「健康至上主義」批判や「障害の普遍化」モデル、マクロの社会とミクロの臨床をつなぐ「制度論」レベルの重要性など、印象深い議論がまとまっている。「障害を特徴としてとらえる」ならば、高齢者なども障害者と同種の困難を抱えていると言える、それゆえ障害者運動は高齢者などと連帯可能だ――という「障害の普遍化」モデルに思考を触発された。2018/04/28

宇宙図がここにあったはず

0
インペアメントを社会モデルに入れる理論が他書より詳しく書かれていてよかった2012/12/21

saku_taka

0
理論的な背景をおさえるにはよいと思う。もっと難しいかと思ったけど,そうでもなかった。2010/01/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/178010
  • ご注意事項

最近チェックした商品