出版社内容情報
アメリカはいかにして、多様な民族からなる国民社会を統合し、今日のグローバル・パワーへと成長をとげることができたのか。現代アメリカの自意識、世界観に焦点をあてながら、建国以来の歴史的文脈にさかのぼり、その国民国家としての特質をあきらかにする。
内容説明
本書は、二〇世紀アメリカ合衆国の国民国家としての特質を、その建国以来の発展の歴史的文脈にさかのぼってあきらかにするものである。
目次
第1章 アメリカニズム―「理念国家」の形成と変容
第2章 ポピュリズム―「民主国家」の民衆イメージ
第3章 移民と国民社会―「移民国家」の理念と現実
第4章 マルティカルチュラリズムへの歴史的眺望―「多元国家」の統合問題
第5章 反共主義―「理念国家」の敵イメージ
第6章 「アメリカの世紀」の終わり?―「普遍国家」の命運
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小鈴
2
未読。メモ用に記載。萱野、水野共著に出てくる軍事ケインズ主義のモトネタ本。『通貨燃ゆ』192に出てきて出典を知る。要チェック。 2010/12/17
Toska
1
今までアメリカ論にはあまり関心がなかったのだが、それを後悔するほどの面白さ。特定の民族や文化ではなく「理念」に基盤を置き、欧州文明を精神的な母体としつつもその旧弊腐敗を批判するアンビバレンツなヨーロッパ観、豊かな資源による自給自足的な発展…等々と、実はアメリカはソ連とよく似ているのでは?と感じた。ただ、ソ連が頑なに国境を閉ざしたのに対し、アメリカは労働力の不足もあって積極的に移民を受け入れ、結果として国の多様化(「世界化」)を進めることができた。この点でソ連は逆立ちしてもかなわなかったと言うしかない。2021/12/04
tkm66
0
割と面白かった、との覚えが。でも売っちゃたらしい。2002/06/24