場の思想

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784130130219
  • NDC分類 104
  • Cコード C1010

出版社内容情報

寄る辺なき現代社会のなかで,人はどう生きるべきか? この問いに,本書は生命システム論の視点から構想された「場」の哲学で答える.「自己の卵モデル」や「共創場的創出の即興劇モデル」など独自のキーワードから,多様な個が,それぞれの違いを認めたうえで共に存在することができる社会をいかにつくっていくか.社会の現実に学び,社会の現実を哲学し,社会の現実に応用する.新たな公共の「場」へ向けた思想の,格好の入門書.

内容説明

互いの違いを認める。共に生きる。そんな社会を、どうすれば作ることができるのか?生命システム科学の発想から生まれた、新しい時代の哲学。日本のもつ「場」の思想が、社会の経済の「危機」を乗り越える原動力となる。

目次

構想力と場づくり1(場における存在;二重存在性と自己の二領域性 ほか)
構想力と場づくり2(人生の場と生死の場;三種類の場の相互関係 ほか)
新しい時代への場づくりについて(ともに生きる;日本の歴史における場の意義 ほか)
日本社会の危機とその克服へ向けて(問題の所在―病気の社会と社会的諸制度;問題解決への戦略―場の思想的構想力)

著者等紹介

清水博[シミズヒロシ]
1932年、愛知県瀬戸市に生れる。東京大学名誉教授。金沢工業大学場の研究所所長。東京大学薬学部卒業、同大学院修了。薬学博士。1970年、九州大学理学部教授。1976年、東京大学薬学部教授(併任、翌年専任)。1980年代に、バイオホロニス(生命関係学)の研究を開始する。1993年、東京大学定年。金沢工業大学場の研究所(金沢工業大学教授)。1997年、場のアカデミーを立ち上げる。2003年、金沢工業大学定年。同大学非常勤教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

iwri

4
本書の議論は、おそらくベイトソンの議論とかなり近縁であるように思う。清水とベイトソンの分岐は、科学的記述をどの程度重視するかというところだろう。とは言え、著者が仏教を含めた「日本の伝統」を強調するのは、どこか居心地が悪い部分もある。記述が平易にされていることや構想上の粗っぽさはさておき、場と個の相互作用(カップリング)を取り上げる場の論理は、実践的にはそれなりに有用だと思われるし、昨今コミュニティが改めて取り上げられていることにも繋がるのではないか。2013/06/04

ちはる

1
会社の推薦図書で読みました。哲学書なんて普段読まないから難しい・・・でも、かわいい卵のイラストつきでなんとか読めました。 自分とその周りを卵の黄身と白身に例えて説明するモデルが面白かったです。2018/06/16

愛奈 穂佳(あいだ ほのか)

0
【ココロの琴線に触れたコトバ】私たちが「正しい一つの真理が存在する」という認識論的世界観から出発していくと、すぐ互いの差異を発見して、対立の原因を作りだしてしまう。社会が健康な状態にあるときには、認識的世界観が共存原理としての意味を持つ可能性がある。しかし社会が病気のときには、逆に共存在を否定する原理として止めどない紛争の原因になることが多いのである。2016/01/22

じょに

0
これまた適当に。あっちに向かう(遠心化)方向と、こっちに向かってくる(求心化)方向が、場を創造する。しかも場は局所的/偏在的って、それぞれに包含関係にあるーみたいな。大澤理論と同型。生命科学やってる人が仏教思想に入っていくのは1つのパターンっぽい。要するに想像力(=イマジネーション=構想力)と、一期一会の出会いが大切なんだよ、てゆう素朴なおじいちゃんの有難いお話感はあるが、嫌いじゃないんよね。しっくりくるし、おじいちゃん好きやったし。ハイデガーもこう読めるし。2009/02/12

qwel21

0
場とは自分を含んでいる全体的な生命の活きのことである。2008/10/17

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