出版社内容情報
ある全寮制学校に転入してきた金髪の美少年と銀髪と黒髪の美少女……。平和なはずの学園を舞台に密かに進行する謎と陰謀とは?
内容説明
ルウがのんびりと言い出した。「ちょっとね、転校してみようと思うんだ」。だが、この人の唐突な言動には慣れているリィは慌てることなく問い返した。「『転校する』ならわかるけど『転校してみる』って何なんだ?」すると黒い天使はにんまりと微笑した。「制服が可愛いんだよね。その女子校」。「はあ?」「ちょっと着てみたいんだよねえ」。大学二年生の男子が言ったら、即座に変態のレッテルを貼られてしまうところだが、この人なら本当に似合うだろうとシェラは思った。ルウは、心臓を貫かれ肉体を原子段階まで分解され完全に消滅させられた。なのに、ようやく動き出した行き先が『女子校』なのか!?これが、新たな事件の募開けなのか。
著者等紹介
茅田砂胡[カヤタスナコ]
デルフィニアシリーズで小説デビューをはたす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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エンブレムT
49
シェラとルウのお嬢様への化けっぷりが見事!「どんなに憧れてもあれは一人は男で、もう一人は性別不詳の人外生物なんだぞ」リィの心ツッコミに笑いました。プロフェッショナルな女装男子の心得を語るシェラの怒りポイントにも笑いました。でも一番笑ったのは、この本の参考文献が『アメリカのスーパーエリート教育』と「パブリックスクールからイギリスが見える』の2冊だったことです。今更ながら、なんでもアリなシリーズだよなぁ・・・。今回で不老不死に執着する身勝手な人達との決着は付いたのかな?小気味良いスカッとする話が読みたいです。2011/02/19
UK
32
茅田さんの趣味に走った学園モノの趣き。それにつけても性別をひっくり返すのがおスキですなあ。一冊がまるで30分のアニメのごとく読めてしまうのがこのシリーズのいいところなんだけど、さすがにちょっと大人のドラマでも見たくなってきたかな。人を食った話はいいんだけど、ホントに食うのはやめようよ。2017/11/26
るぴん
21
図書館本。とある事件の謎を追うため、リィは男子校へ、シエラとルウはお嬢様学校へ転校!どういうこと⁈という不思議な展開から始まったけど、学園ミステリーのようで新鮮だった(^^)今回はタイトルの意味もストンと腑に落ちた。でも最後にわかる事件の真相は結構凄惨。生と若さに異常に固執する金持ちほど怖いものはない。今回はシエラの怒りが面白かったなぁ☆次回は怪獣夫婦の話らしいので、より一層楽しみ♫2014/04/05
マッピー
14
新たな事件かと思ったら、前作の後始末の話だった。ルウのための物語。この作品ではリィもシェラも添え物だ。季節外れの転校生が3人、それも超美形揃いが、女子校に2人、男子校に1人。作者、書いていて楽しかっただろうなあと思う。私も読んでいて楽しかった。学園生活の部分は。不老不死への希求がおぞましすぎて、本来のテーマはちょっと…。でも、ケリーとジャスミンの出番が少なかったのでよかったなあと思っていたら、次作からはまた出番が増えるとのあとがきを読んでがっかり。2019/09/25
まりもん
14
シェラはこちらでも女装を得意としているなぁと再確認。ファロット時代の賜だろうか。2011/07/31