内容説明
唯一最大の庇護者であるパッシェンダール伯爵を喪い茫然自失となるユリアスだったが、運命の神は悲嘆に暮れる暇さえ与えてはくれなかった。賢帝エリク八世の薨去に揺れるトイトニアにデミアンが侵攻したのだ。留守を衝きロスランを陥落せよ、と悲情なる命が下された。この難題にユリアスは…。
著者等紹介
赤城毅[アカギツヨシ]
『魔大陸の鷹』シリーズでデビュー。『帝都探偵物語』『有翼騎士団』などの著作の他に、田中芳樹氏との対談集『中欧怪奇紀行』がある(いずれも中央公論新社刊)
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感想・レビュー
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はち
1
どうもこの物語は身分差別との戦いを描いているらしい。 主人公は皇子だけど、生まれながらに差別され、忌避される要素が大きいし。 そのために主人公を愛する人たちも、世の中のシステムを守るために、皇子と戦わないといけないという構造。 2013/09/21
守里
0
破蠍星の宿命「すべてを滅ぼす」。この「すべて」は、当たり前と思われてきた常識だとか秩序だとか身分制度だとか、そういったものをさしているのだろうなということがだんだん明らかになってきた感じ。一の谷の合戦を思わせるウルバヌスとの対決は圧巻でした。ほんとパッシェンダールが生きていたらどれほど←もはや親せきのおばちゃんの気分2011/01/21