内容説明
放浪の相場師、と呼ばれた男が、なぜか母さんに現金で五億円もの遺産をのこした。サッカー少年の僕と両親、平凡な一家の夏休みに暗雲がたちこめはじめる。お隣さんや、同級生の僕らへの態度が変化、知らない人からの嫌がらせ、父さんは家出―母さんと相場師の間には何があったのか?壊れかけた家族の絆を取り戻すために、僕は親友で将棋部のエースの島崎と、謎の解明に乗り出したが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
myaown
7
1992年刊。中学生の視点で事件が語られているので大変読み易いが単純な話ではない。展開がめまぐるしく眠らずに一気読みしたくなるので読者の状態をタイトルにしてるのか?と思った。サッカー部の雅男に合わせて章立てがサッカーの試合になっているのも面白い。真実を追うごとに両親を客観的な視点で捉えられる様になり雅男が徐々に成長していく。これは島崎君の影響が大だろう。このコンビが良いな、と思ったら続編があるらしいのでそちらも読んでみないといけない。2015/03/14
バナナチョコ
1
犯人が死者という宮部みゆきらしい作品。謎解きよりもこういうドキュメント系が好きな作者。2018/05/16
トム
1
5億円を手に入れた家族のどたばた。主人公の出生が謎、父親に愛人がいるって。ブレイブストーリーの家族構成に繋がるものがあるなって思った。今回はミステリーだったけど。家族とはいえ、一人一人の人間だから隠し事があるのは仕方ないなっ思った。2017/03/04
柚原ぴよ
1
宮部作品にしては全体的に優しい雰囲気の作品。島崎くんのキャラクターが素晴らしい。あとお母さん役者すぎます…2015/05/22
もりもり
1
自分の親に、自分の知らない時がある…そんな話を最近したばかりだったのでタイムリー!でした。いつか自分の子供ができたら、秘密にすることがあるかなぁ〜と思うとドキドキします(笑)2014/05/21