内容説明
1991年1月、湾岸戦争従軍中、砂漠で現在地を見失ったハーンズ少尉は、なにやら禍々しい建造物に遭遇。招かれるように立ち入った彼は、邪悪の種子を飛散させることに。そして、95年6月東京、子供たちが巨大ななにものかに食いちぎられたような死体で発見される。現場で保護された美少年は、何を見たのか心を閉ざしたまま。彼を気遣う美貌のサイコセラピストと事件を追う刑事は。強靱な牙を持ち、仮想の破れ目から這い出てくるデリヴィルス―人類との戦いは始まったばかりだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黒猫堂▽・w・▽
2
「現実の外側にある"もう一つの現実”を追求」するために描かれた物語。湾岸戦争中の米軍兵士たちの前に現れた謎の建造物。そして東京では食い荒らされたような死体が発見される。被害者は若者ばかりで…。山田さん描く物語らしく共感できる登場人物のない世界。本来現実世界に存在しないはずのものが現実世界を侵食し大きな変動をもたらしていく、その序章2022/05/13
魔魔男爵
1
超絶の経済ファンタジーSF。デリヴァティブ(金融派生商品)の舞台となる仮想空間を飛び交う電子マネーを人類の共通言語と解釈した神は、バベルの塔をバラルしたように、デリヴァティブをウィルス化し、人類への粛清を開始した!コンピュータモニターから実体化して人間を襲うデリヴ(ァティブウ)ィルス=妖虫!人類と妖虫の戦いが始まった!2009/07/03
けいちゃっぷ
0
いささかマサキのこの手の本は食傷気味。