出版社内容情報
【2008年度 毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞】
内容説明
皇后得子の勢威がさらに強まると確信し、崇徳院との通いを絶つ摂政忠通。鳥羽院のご威光は崇徳院に伝えられると断じて接近する内大臣頼長。錯綜する人間関係に欲望と愛情が綯い交ぜられて軋む鳥羽院政。
目次
御養女入内
御婚儀
鳥羽院御自立
摂関家再動
懊悩待賢門院
伏兵美福門院
崇徳院御憤激
御子替
新院御無念
牝朝到来
悪左府頼長
寵臣為通
標的
諸大夫家成
羽林含情
思惑
男寵盛行
傍若無人
入内諍
乱
近衛帝崩御
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
huanghongyang
3
白河天皇、鳥羽天皇、藤原頼長等当時の権力者は男色にふけり、男色相手が出世したようだ。2011/10/12
zeroset
2
「乱の巻」とあるが実際は前段である鳥羽院政期の話で、乱勃発は次に持ち越し。前半は鳥羽院と待賢門院が、後半は美福門院と藤原頼長がメインとなって物語を動かす。何と言っても頼長のキャラが強烈。このあたりから大河『平清盛』でおなじみの人物、事件も頻出するようになり、ドラマのシーンや俳優が思い出されて懐かしい(ただし清盛自身は、史実同様まだまだモブ扱いでしかないが)。2020/11/26
のら
2
【メモ】鳥羽天皇〜近衛天皇。璋子の入内に始まり、近衛天皇崩御で終わり。ちょうど大河ドラマ「平清盛」の初期から中盤といったところ。清盛の出番は祇園社乱闘事件くらいで、鳥羽院・待賢門院璋子・美福門院得子の愛憎、摂関家の忠実パパ・次男頼長vs長男忠通・美福門院がメイン、、、なのだが本書後半の左府さまの男色エピソードが頭の中でぐるぐるしてて、まともな感想が今巻は書けませぬ。次巻が保元の乱かな?2015/07/30
ybhkr
2
頼長の濃厚なホモ巻。男色相関図ついていたけど、ほぼ頼長の性関係を知るための系図でした……。男と関係持ちすぎやろ。頼長、よく子供作れたね。男色に目覚めてからも作ってるし、しかも男子ばかり四人も。平家物語的に、待賢門院、美福門院、崇徳天皇と、かなり重要なエピソード満載の巻なのに、頼長のホモォエピソードに後半全部持っていかれてしまいました……。7巻まで読んで今さらですが、このシリーズは平家物語のスピンオフというかクロスオーバー的なものなのでしょうか?清盛がやっと出てきたのに出番があれだけとは解せぬ。2013/09/19
直
2
男色も絡んで系図複雑すぎ。頼長終始一貫して攻め。2010/09/27