感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
59
1969年に出版された同書のコンパクト版。『世界の名著』シリーズを創刊の当時から高校生だった吾輩は順番に買って行ったが、何故か箱入りの本書は手元にない。 調べたらこのシリーズの第一回配本は「ニーチェ」で、この原始仏典はずっと後の配本のはず。2022/08/03
やいっち
42
35年以上前に読んだ。ハラリの本を読んで、再読したくなった。
isao_key
8
1巻はインドの古代思想を扱っていて、ユニークな構成となっている。「古典サーンキヤ体系概説」「ヨーガ根本聖典」「不二一元論」「最高神とその態様」「バーガヴァタ・プラーナ」「論証学入門」「「ジャイナ教綱要」などたいへん珍しいセレクト。巻頭に「インド思想の潮流」が約50ページ書かれていて、歴史的な流れを追って理解できる。この中でジャイナ教について、開祖マハヴィーラは本名をヴァルダマーナといい、ジナ（勝利者）と尊称された。彼は仏陀と同じころほぼ同じ地域で活躍した。素朴なアミニズムの傾向がジャイナ教には強いとある。2015/01/28
tocyaya
3
現代のヒンドゥー教に繋がるバラモン教の経典と原始仏教の経典を収めた世界の名著第1巻。バラモン経典にはヨーガやジャイナ教、論理学などが含まれる。他教批判の中で紹介される唯物論などを含め古代インド思想の広範さ極限まで行ったことがわかる。だが人の実存を救うのは、仏教的な行動規範であることも実感できる。ただすべての人が出家したら生産する人がいなくなる矛盾はどう解決するのか？ この問題は第2巻の大乗仏教に委ねられるのか。原始仏典は釈迦が悟りを得てから語り始めた内容が平易に伝えられ、なぜ人を惹きつけたのか理解できる。2022/01/11
