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中公文庫
補給戦―何が勝敗を決定するのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 422p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122046900
  • NDC分類 391.3
  • Cコード C1122

出版社内容情報

ナポレオン戦争からノルマンディ上陸作戦までの戦争を「補給」の観点から分析。戦争の勝敗は補給によって決まることを明快に論じた名著。
〈解説〉石津朋之

内容説明

ナポレオン戦争から第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦に至るまでの代表的な戦闘を「補給」という観点から徹底的に分析。補給の計画、実施、戦闘への影響を、弾薬、食糧等の具体的な数値と計算に基づいて説明し、補給こそが戦いの勝敗を決するということを初めて明快に論じた名著。待望の復刊。

目次

序章 戦史家の怠慢
第1章 一六~一七世紀の略奪戦争
第2章 軍事の天才ナポレオンと補給
第3章 鉄道全盛時代のモルトケ戦略
第4章 壮大な計画と貧弱な輸送と
第5章 自動車時代とヒットラーの失敗
第6章 ロンメルは名将だったか
第7章 主計兵による戦争
第8章 知性だけがすべてではない

著者等紹介

クレフェルト,マーチン・ファン[クレフェルト,マーチンファン][Creveld,Martin van]
1946年、オランダ・ロッテルダムに生まれる。50年イスラエルに移民。64~69年エルサレムのヘブライ大学で学んだのち、ロンドン大学経済政治学学院で博士号を取得。現在ヘブライ大学歴史学部教授

佐藤佐三郎[サトウササブロウ]
1933年静岡県小笠郡菊川町に生まれる。56年早稲田大学第一政治経済学部卒業、同年東洋経済新報社に入社し、国内産業、国際経済各担当記者、政経部長、「週刊東洋経済」編集長、関西支社長などを経て、93年同社を退社。以後フリー・ジャーナリストとして文筆・講演業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

301
戦争で勝敗を分ける大きな要因「補給(兵站)」という側面を、16世紀の荷馬車(と船)で運ぶ時代から、鉄道、トラックなどのテクノロジー発達とともに、どのような変遷をたどっていったのかを解説する一冊。ナポレオンやシュリーフェン、ロンメル、パットン将軍などの戦略を具体的に説明してくれるのはいいが、かなり細かく、文章も堅苦しくて読みづらいし、欧州の地理や戦争の基礎背景を知っていないと読むのがけっこうつらい。資料的価値は高いと思うが、読書としてもおもしろさには欠ける。基本は「現地調達」が便利。2017/08/28

Panzer Leader

61
16世紀の欧州からWWⅡまでの戦争を兵站面から概説した研究書。WWⅠまでは歴史的認識不足のため流し読みだったがWWⅡに入るとめっぽう面白くなる。ロシアでの敗戦の責任は一般的に言われているヒトラーでなくOKH(陸軍総司令部)にありと断罪したり、1944年以降の欧州戦線は綿密に計画された兵站計画を打ち破ることによって成功したなどとなかなか興味深い考察ではある。「決定的な場所に最大の兵力を集中させることが勝利への鍵」と解っていても通常の政治家/軍人は会戦場所・時期、兵員の手配、兵器の生産を優先してしまうんだろう2019/05/26

読書ニスタ

39
16世紀からナポレオン、ヒトラーあたりまでの戦争を物質補給という観点から、考察した一冊。武器弾薬、食料、兵士を如何に届けるかという、具体的な問題。天才と言われた者は、どこに兵士を置くかに力点を置いたかのように後世、語られることが多いが、現実の戦いにおいては、補給こそが生命線であり続けたという話。戦争などは、ドロボウ行為で、何一つ生産しない。ローマ人のように、道を作り、畑を耕す程度にしか、戦線を拡大すべきではなく、長続きしないということかも。今、世界最強の軍事力は、アマゾンか、ヤマトの宅急便かも。2019/09/24

魚京童!

36
補給の考え自体が既に過去の遺物だよね。今なら遠距離からあるだけのミサイルをぶち込むだけだし。陸上に戦力を送り込むことが少ないし。陸上では必要なものが必要なときに必要なところにあるってすごく難しいと思う。それができるだけで戦争に勝てるしね。結局戦線とか維持できるかって話になって十字軍(獣人群)の略奪とかまだ略奪できる程度の戦力だったってことだしね。1度にたくさん殺せるようになると代表者同士の腕相撲で戦争の結果を決めてもいいことになるしね。難しいよ。戦争って。2017/05/10

蜻蛉切

34
いやはや時間がかかった。 そもそも、第6章が読みたくて買った様な本だったのだが・・・。 読み物というより、「教科書」に近いイメージだ。 翻訳の問題なのか、原文の問題なのかは不明だが、独特の言い回しで、肯定しているのか否定しているのかよく分からなくなることも多々あった。 最後の解説記事も含めて読んで、やっと、ある程度理解ができた。 とはいえ、本書は価値のある本であることに異論はない。 補給の重要性は、戦史関連の本で一貫して重要と言われているが、それを中心に据えた書籍となると、なかなかお目にかかれないからだ。2018/12/21

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