出版社内容情報
楚の宰相呉起の言を集めた兵法書。 兵法書の最高峰とされる「五経七書」のうちの一冊。
内容説明
戦国時代初期、古代中国の軍の一大変革期に楚の宰相を務めた呉起。その言を集めた本書は『孫子』にならぶ必携の書とされ、「家ごとに孫呉の書を蔵す」といわれるほどであった。世襲的支配を廃し、新しい国づくりを試みた呉起の言葉は、混迷深まる現代においてなお含蓄に富む。兵法書の最高峰「五経七書」のうちの一冊。
目次
第1篇 図国
第2篇 料敵
第3篇 治兵
第4篇 論将
第5篇 応変
第6篇 励士
呉子 書下し文(序章;図国第一;料敵第二;治兵第三;論将第四;応変第五;励士第六)
著者等紹介
尾崎秀樹[オザキホツキ]
1928年(昭和3)台湾に生まれる。台北帝大医専に進むが中退し、46年(昭和21)、日本に戻る。新聞記者などの職を経て、大衆文学研究家として活躍する。65年(昭和40)に『大衆文学論』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。90年(平成2)、『大衆文学の歴史』で吉川英治文学賞を受賞。日本ペンクラブ会長、日本文芸家協会常務理事などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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豚王🐖
2
第六篇 励士(兵を励ます)は秀逸2017/05/23
Tesla Mk.2(t)
1
孫子が戦略、いや「大戦略」的視点なのに対し、この本は戦術レベルの事柄が具体的に書かれている。今でも通じる箇所は多数あるものの、逆に言えば当時の特殊条件のみに適用した箇所も多い。どう取るかは読者次第。2012/09/06
Kenji Suzuya
0
「武経七書」と讃えられる兵法書のひとつ。組織統治および戦術について、具体的に詳しく、かつ簡潔に示す。具体性はあるものの、一方で信賞必罰以外の、全体を貫く原理原則はほとんど見えず、抽象性には欠けている。2016/07/17
Hideroh
0
訳に不満があっても無理はない2015/05/24
折登大輔
0
とにかく読みやすい。具体性に富み、なおかつ分量も薄いので兵家思想に触れる入門編としてもオススメできる。言われてみると当たり前、と思えるような内容に見えるが、逆説的に「当たり前こそ実は一番難しい」という事を示していると思う。2013/02/25