中公文庫
読書術

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122043701
  • NDC分類 019
  • Cコード C1198

出版社内容情報

ゆっくり読むことを基本とした碩学が、種別に応じた心得を説く。難書を信奉する又は悪書に群がる生態を解剖し読書の敵を暴く。モラリストの魂が光る名著。

内容説明

百年前にゆっくり読むことを最高最大のテーゼとして掲げた碩学がいた。作品の種類に応じた気構えを説き、時には難解な作家を有り難がる知識人を揶揄、時には悪作家に群がる生態を解剖する。そして読書の敵の正体とは?読書の快楽を追求するが故の辛辣な諷刺、鋭利な心理分析…モラリスト(人間研究家)としてのエスプリが今に息づく不巧の名著。時空を超えて親愛なる書痴の捧ぐ。

目次

第1章 ゆっくり読むこと
第2章 思想の書物
第3章 感情の書物
第4章 戯曲
第5章 詩人
第6章 難解な作家
第7章 悪作家
第8章 読書の敵
第9章 批評の読書
第10章 読み返すこと
第11章 結語

著者等紹介

ファゲ,エミール[ファゲ,エミール][Faguet,´Emile]
1847~1916。フランスの批評家・パリ大学教授。多くの新聞・雑誌に執筆し、ブリュンティエールと評壇を二分した。多角的な分析と再構成によって芸術的価値を重視し、モラリストたる本領を発揮した

石川湧[イシカワユウ]
1906~1976。東京外国語学校(現東京外国語大学)仏語科卒。東京学芸大学名誉教授

中条省平[チュウジョウショウヘイ]
1954年生まれ。学習院大学文学部フランス文学科教授。パリ大学文学博士。映画・文学・マンガ・ジャズなどの評論で幅広く活躍
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

2
本書は1934年の出版された物を邦訳・再版した本であるから、文体が古臭い。原作者エミール・ファゲによれば、読む本の種類によって、読み方が違うとしており、思想の書物、感情の書物、戯曲、詩などに分類した。しかし、どんな本を読むあっても共通しているのは遅読すべきだというところだ。この本を読んで面白かったところは、個人の好む本によって、その個人の性格を分析しているところである。やや読みづらいところがあるが、慣れれば何とかなるだろう。まさに遅読するには、最適な一冊かもしれない。2011/07/01

がっち

2
この中で一番大切なことは「ゆっくり読むこと」ただそれに尽きる。2010/11/15

まさゆきー

0
遅く読めよ!て何度も念押しされたから、意識してゆっくり読んだら、久し振りに時間を忘れて読書していた。わかりやすいことをわかりにくい文章(暗号)に置き換えるな、倒置法を倒置せよみたいな言葉いいなと思う2014/08/05

HK0525

0
疲れた2013/05/09

hal

0
『「ゆっくり読むこと」を外にして、唯ひとつの読書法はない』と主張する著者が思想・小説・詩・戯曲等の著作に応じた読み方を説明しているのが本書である。文章の独特の読みにくさに難渋したが、楽天主義としてのラ・ロシュフコーの姿を鮮やかに叙述したのには小膝を打つ思いだった。テクストを何度も読み返すことこそまさに王道なのだ。アレクサンドル・デュマを読む者は怠惰で活動的な人間でないとは、モンテクリスト伯を愛読する身としては少々手厳しく感じた。2012/03/07

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