内容説明
騎士バルロが出撃する。叔父マグダネル卿を討つために―!サヴォア一族の内紛とは王家失脚を企む卿と、その陰謀を阻止せんとするバルロの対立だったのだ。卿の背後にはデルフィニアを狙う隣国タンガとパラストが蠢いていた。この国を揺るがす危機をウォルそしてリィはいかに乗りきるのか。
著者等紹介
茅田砂胡[カヤタスナコ]
5月3日生まれ。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
68
放浪の戦士のあの場面で、どうしてナシアスもバルロも死ななかったのかについて『そんな事をしたらナシアスとバルロを愛する婦女子の方々から剃刀入りファンレターもしくは五寸釘つき藁人形が届いてしまう恐れがあった為』だと思っていたけれど、此処へ繋がったのか!と膝を打ちました。主演男優三人も馬鹿っぽくて好きだけど、よく事情を知らされないで憤慨していたドラ将軍を始めとする小父様騎士達が可愛らしくて仕方ありません。シェラの心の機微もやわらかに描かれていて微笑ましい。所で最後のあれ!一体何?!どう考えても美魔女の侵攻です!2015/01/11
UK
28
おやおや。せっかく登場したリィの敵役もあっさり軍門に下ってしまったか。リィの快進撃はまだまだ続きそう。本作は内乱を描いており、平民の母を持ったウォルの前途は多難。パラスト、タンガという強敵国もちょっかいを出してきているし。ということは、次もわくわく楽しめるっていうワケだ。(^-^)2014/10/30
うみ
28
いやー、あっという間でした。ファロットに聖霊と想像を越えるやつらの一幕に、マグダネルのあっけない最期、目を離せない世界ですね。リィは相変わらず格好よく、簀巻き第二弾には思わずニヤリ。そして北の塔に侵入する国王がすごく好き。この先もあっという間に読んでしまうのだろうな。最後にでてきた夫人はなに!本気でなに!!それから、シェラが自分で考えて生きられるようになりますように。2010/10/20
呉藍
27
生き方に疑問を抱き始めるシェラ、王族という自分以上に大切なものを作れなかったアエラ姫。前者はなんとか幸せになってほしいけれど、後者は自業自得だからなあ……首を放り投げたバルロに拍手。そしてナシアスの友達甲斐は本物だわ。怒涛の内紛を越えてみれば、一筋縄ではいかなそうな未亡人の登場! 未亡人って怪しい響きよね、と私の脳内が怪しいです。2010/11/04
福猫
25
虎視眈々とデルフィニア侵略を狙う隣国。そんな隣国と密約を交わしたバルロの叔父マグダネル卿。卿の謀略は明白ながらも、サヴォア公爵家を存続させんが為、ウォルは一計を…。内々の密約での処置とは言いつつ、北の塔に閉じ込められた気の毒な虜囚バルロとナシアスの為に、壁をよじ登って(ほぼ毎日のように)忍び込む王女。そんなリィに、とても囚人とは思えないリクエストをする二人。想像するだけで笑える。面白すぎて止まらない。このペースで行くと1ヶ月で読破できそう。(笑)2013/02/20