中公文庫<br> 支那革命外史 抄

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中公文庫
支那革命外史 抄

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  • サイズ 文庫判/ページ数 180p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122038783
  • NDC分類 222.071
  • Cコード C1120

内容説明

社会主義と国家主義を架橋しようとする試みは、原理的にはたして可能なのか。青年将校らに強烈な影響を与え、二・二六事件の黒幕と目された北一輝が、争乱のただなかで著した日本人の手になる唯一の辛亥革命体験記。

目次

孫逸仙の米国的理想は革命党の理想にあらず
革命を啓発せる日本思想
革命党の覚醒時代
革命運動の概観
革命渦中の批評
南京政府設立の真相
南京政府崩壊の経過
投降将軍袁世凱
英公使の買〓袁世凱
対日警戒のための北京中心
亡国借款の執達吏
財政革命と中世的代官政治
支那の機器と天人許さざる第二革命
君主制と共和制の本義
東洋的共和制とは何ぞや
武断的統一と日英戦争
露支戦争と日本の領土拡張
日支同盟と日米経済同盟

著者等紹介

北一輝[キタイッキ]
1883‐1937。佐渡に生まれる。早稲田大学の聴講生として上京、明治39年『国体論及び純正社会主義』を自費出版するが発禁。宮崎滔天の紹介で中国同盟会に加入。辛亥革命が起きると中国に渡り、帰国後『支那革命外史』を著す。その後再び中国に渡るが、五・四運動に直面して、『国家改造案原理大綱』(のち『日本改造法案大綱』と改題)を執筆。西田税らを通じて皇道派青年将校に深い影響を与え、二・二六事件では黒幕と見なされ銃殺刑に処された
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

9
購入したのは18年前。今読み返してみると、ルソーやバーク(パーク)に対する言及部分はことごとくカットされており、理論的背景は分かりにくい。「不肖の革命哲学は支那の立証を待たずしてまずロシアの不動尊どもに裏書人を得た。レニン君の現われざる以前、奈翁皇帝と明治大帝とに学ぶべしとて示しておいた支那の大統一は、支那のどこより湧出する菩薩摩訶薩によりてなさるるであろうか…フランス革命に恥じ、維新革命に恥じ、しかして後れたるロシア革命に恥じよ。明らかに告ぐ。隣国の革命的諸友と後進とはまたこの書に学ぶべきものである」2019/07/10

てれまこし

1
なるほど、北一輝は天才である。その創見は、ナショナリズムを徹底して革命原理として読むところから生じる。米革命と仏革命を峻別し、明治維新を後者の、そして辛亥革命を明治維新の申し子ととらえた。革命原理としてのナショナリズムは対外的な独立に加えて、国民の統一を要求する。国民と国家の間に介在するあらゆる「亡国」階級を一掃することなしに、死にかけた亡国は蘇生しない。暴力こそが国を死から救うものである。日中双方の亡国階級を排除し、日中同盟によって黄禍論を現実のものとする。壮大なビジョンはどこかでユートピアと交差する。2018/07/16

tkm66

0
あら今更ながら 171222記2001/09/30

双海(ふたみ)

0
北一輝の研究をしようと思っていたころもありました。2012/11/29

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