中公文庫
日本の朝鮮文化 座談会 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 459p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122031319
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C1120

出版社内容情報

日本文化の源泉を考えるとき、長くのびる朝鮮半島の役割と文化的影響は極めて大きい。白熱の討論によって古代日本人と朝鮮人の交流を浮彫りにする。

内容説明

日本文化の源泉を古代中国のみに求めるのは、文明伝播の経路を無視するものである。長くのびる朝鮮半島の役割と、文化的影響は極めて大きい。白熱の討論によって、古代日本人と朝鮮人の交流を浮彫りにする。

目次

「朝鮮」私語
日本歴史の朝鮮観
日本民族と「帰化人」
古代の日本と朝鮮
印刷文化のはじまり
土器・陶磁器工人の渡来
神宮と神社について
仏教文化の伝来
『万葉集』と古代歌謡
神話と歴史
忘れられた神々
一つの補足―万葉の詩人たちのこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

59
面白い!日本の古代史と考古学が大好きなので頷きながら読んだ。日本の文化や神社、土師器など朝鮮から影響を受けたものが多い。多いと漠然と分かっていても、それを座談という形で具体例を挙げて説明してくれているのを読むと、今まで何とも感じなかったものまでも、何らかの形で影響を受けているのだなぁ!と改めて気づかされる。こんなに面白い座談本ならずっと読んでいたい。2017/06/08

aponchan

15
司馬遼太郎氏作品乱読中の一冊として読み始めたものの、多彩な方々のレベルの高い対話集で面白かったが難しかった。そもそも、朝鮮人という呼び名が良いかも分からないが、日本人との差とは何かも明確ではなく、言葉や文化が少しずつ変化、発展するに従って差が出た感じなのは良く分かる。同根とは思えない感覚はあるが、何となく思い込まされた気もする。古い本だが、この様な内容がもう少し身近にあっても良いと思う。2020/11/14

時代

12
古代倭の国と朝鮮文化の関わりについて、多分に想像を膨らましながらロマンたっぷりに座談会。お馴染み上田正昭氏と金達寿氏と。なかなか勉強になりました△2021/05/27

donky

4
日韓関係がとてもこじれた今、日本と朝鮮半島の古代からの交流をさぐることの大事さを思います。農耕文化や仏教伝来の古代交流の謎は深く、神話に多くの共通文化が予想されるのに比較研究に実も上がっていない。神道系の純血イデオロギーなどが反中・反朝の蔑視とも相まって、不幸な現状になっています。明治以降の富国強兵策以来の政治的偏見を払拭して、自由闊達なアジア史の中の日本を語る識者は頼もしい。日本語、日本文化の源流を考究し、日本の分岐点にいる自分たちを自覚したいものです。 2014/04/26

瓜月(武部伸一)

4
購入は1984年頃。それ以来の積読本を34年ぶりに読了。古代からの日本と朝鮮の関係をテーマに座談会9本。小さな活字でボリュームあり。中心は司馬遼太郎氏、金達寿氏、そして2年前に亡くなった上田正昭先生。印象に残る事一つ。座談会「神宮と神社について」での上田先生の指摘。「日本の原神道と朝鮮の古代信仰との間には密接な関係がある」「神宮という言葉は、日本よりむしろ朝鮮の方が早い」この指摘がされたのが初版出版の1972年。それ以降、古代日朝関係の歴史的知見は、どのくらい豊富になったのか。読書テーマの一つにしよう。2018/09/15

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