出版社内容情報
新選組遺聞
新選組三部作
新選組三部作の第二作。永倉新八・八木為三郎・近藤勇五郎など、ゆかりの古老たちの生々しい見聞や日記で綴った、新選組逸聞集。〈解説〉尾崎秀樹
内容説明
『新選組始末記』につづく三部作の第二作。永倉新八・八木為三郎・近藤勇五郎など、新選組ゆかりの古老たちの生々しい見聞や日記手記等で綴った、興趣尽きない、新選組逸聞集。
目次
象山の忰
原田左之助
芹沢鴨
篠崎慎八郎の死
沖田総司房良
木曾路の春
壬生屋敷
池田屋斬込前後
伊東兄弟
近藤の最後
勇の屍を掘る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
64
再読。新選組に携わった古老達に取材を重ねた実録風物語。特に「勇の屍を掘る」は印象的。他にも伊東兄弟の話、原田左之助の話など、興味は尽きない。★★★★☆2016/11/01
ジェンダー
62
新選組始末記の短くまとめるまえの作品を読みました。多分それを3部作に分けた物と思われる。今回のやつは3部作の2作目らしい。書いてる事は全く一緒だれけれど字が大きくなり読みやすかったのは事実です。こういった人間味あふれるエピソードが書かれているのは数少なく伝え聞いて書かれているので真相味があり、大変興味深く読みました。隊士と言えども普段は私達と同じ人間があるからしち間違いを犯す事もありますが、たただ隊律を犯したとされ死ぬ以外に道がない。更生をまたずとはそれにより何人の人が隊律により裁かれたのかと思います。2013/12/08
こばまり
42
前作を凌ぐ聞き語りの臨場感。戦闘の血腥さは元より、束の間訪れる穏やかな暮らしの声まで聞こえてきそうだ。言われるように新選組を語る初期の書物に於いてヒーローは圧倒的に近藤勇だ。その最期は読んでいて胸に詰まる。2016/06/24
おさむ
37
3部作の2作目。新聞記者出身の子母澤寛の聞き書きスタイルは独特ながら、所々にリアルな歴史が顔をみせるのが不思議。近藤勇の最後や池田屋事件前後の話、壬生の宿舎でのエピソードなど、複数の眼を通す事でより立体的に見えてきますね。この下澤さんの作品のおかげで、新撰組への差別が和らぎ、佐幕側の視点も許されるようになったとか。そういう意味では新撰組の定番本なんでしょう。2018/02/23
ASnowyHeron
28
小説とは違って、当時関わった人々からの聞き語りは、脚色なく事実を伝えていて興味深かった。新選組に関して、これまで読んできたものや、これから読むであろうものにまた思い入れが深くなる思いだった。2017/07/14