中公文庫
グレイがまってるから

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  • サイズ 文庫判/ページ数 187p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122027640
  • NDC分類 645.6
  • Cコード C1195

出版社内容情報

絵描きと建築家、二人の娘の家族に、シベリアンハスキーがやってきた。グレイと名付けられた子犬との生活からこぼれ出た絵と文でつづるスケッチ帖。

内容説明

犬が笑う。泣く。そして歌う。家族はもっと笑いもっと泣く。絵描きと建築家と子供二人の一家に、ハスキー犬がやってきた。グレイと名づけられた子犬は家をかじり、庭を掘り返し、絵描きをたたき起こす。犬とともに風をおいかけ、時を忘れた絵描きは即興詩人になった。産経児童出版賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

388
伊勢英子さんのハスキー犬グレイと過ごした日々の回想記。グレイを語った本は、結果的には3冊になるのだが、この段階ではこれ1冊のつもりで書かれたようだ。グレイと出会う前から、わずか5年後の別れまでが語られている。おそらくは、尽きせぬ思い出が次の本を生み出したのだろう。実に微笑ましい愛犬記だ。グレイは訓練士の前では優等生然としているのに、飼い主たち(とりわけ英子さん)の言うことは聞かない。我が家の愛犬もそうだ。小川洋子さんもそうだったみたいだ。どうしてなんだろう。でも、言うことを聞かなくてもかまわない。2019/11/07

のっち♬

141
絵描きと建築家と子供二人の一家にハスキー犬がやってきた。ベタ褒めしてばかりでしつけられない一家を前に、走る、とびつく、ひっぱるのしたい放題。本書は病に倒れる前の元気な"人間大好き犬"との日常で、訓練士の助けで著者が飼い主として成長する物語でもある。あれこれ夢想しては即興詩人と化す彼女は"前世は犬"と自覚したらしい。そんな飼い主になり切れないグレイ目線は心の鏡にもなっていそう。表現はフレッシュ感と活気が漲っており、飄々としたグレイの表情や訓練士と自分の対比など絵本とは一線を画したコミカルなタッチで魅了する。2022/09/13

kanegon69@凍結中

98
いせさんの飼い犬ハスキー犬「グレイ」への愛情がいっぱい詰まった一冊。赤ちゃんの時の出会いから、成長していくグレイの愛おしい様子、グレイを大切にする家族の様子が描かれています。いせさんのイラストがなんとも微笑ましく、クスっとしてしまいますね。調教師Sさんと、「絵描き」の二人へのグレイの態度の差がなんとも笑えます。私には、いせさんが褒めてばかりでなめられて、グレイにやんちゃされる姿の方が微笑ましく映ってしまいます。でも、調教師Sさんに失恋するグレイがこれまたなんとも愛おしい!とてもほっこりする読書時間でした。2019/11/10

kinupon

85
時にはクスッと笑ったり、涙がこぼれたり、グレイとの生活を本当に楽しみながら、でも最後には別れが待ってるんですね。2017/04/17

夜長月🌙@5/19文学フリマQ37

71
いせひでこさんの家族の一員であったハスキー犬・グレイとの日々がつづられています。文章と詩と時折はさまれる犬のいる風景画が心を和ませてくれます。大型犬のハスキーを飼うことは大変みたいですが何にも替えがたい、たくさんのものを受け取ったようです。「犬の訓練士v.s.グレイ」の様子と「いせさんv.s.グレイ」の様子を対比させた10ページは大笑いでした。2021/08/14

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