中公文庫<br> 第二次大戦航空史話〈下〉

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中公文庫
第二次大戦航空史話〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 351p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122027398
  • NDC分類 391.28
  • Cコード C1195

内容説明

原爆投下機エノラ・ゲイ機長の長い一日、西安攻撃において列機に撃墜されたという疾風隊長機の真実、戦艦ローマを真っ二つにした独軍の誘導兵器フリッツX、非情の人間ミサイル桜花第一次攻撃隊の無惨な最期、英仏海峡突破の独艦隊に立ち向かう英軍旧式雷撃機、日米混血の陸軍戦闘機搭乗員を襲った悲劇など、第二次大戦時、欧亜の空に繰り広げられた戦いの記録。

目次

エノラ・ゲイの日―原爆機、広島へ
暁の西安に死す―四式戦のエース岩橋中佐
ダイヤモンド・ダコタ奇譚―戻ってきた四十年前の爆弾
われサイパンに生きて―敵中着陸のゼロ戦パイロット
戦艦「ローマ」が二つに割れた―「フリッツX」の威力
テーブル湾の99式艦爆―帰ってきた日章旗
地中海上空のハイジャック―英伊飛行士の奇妙な友情
昭和二十年三月二十一日の湊川―第一次桜花攻撃隊の全滅
英仏海峡のドイツ艦隊―エスモンド隊、死の突撃
89式艦攻隊帰らず―昭和十二年八月十五日杭州上空の惨劇〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

58
エノラ・ゲイの話から始まる。死んでいく人が「見えない」ことが罪の意識を薄れさせるという恐ろしさ。こうしたいいようのないやるせない話の中に、マルタ島のイギリス水上機乗りが捕虜になった後イタリア機をハイジャックするという痛快な話が挟まっているのがこのシリーズの魅力か。数名の著者によって書かれているが、軍歴のある著者の手による栗栖大尉(外交官栗栖三郎のご子息)の戦死談が印象的だった。取材相手が彼と同じ部隊にいた親友の畑竣八(畑俊六のご子息)で、家族ぐるみの付き合いの中での様々な気持ちの去来が胸を打った。2023/06/14

Cornelius

3
第40章に「若き混血パイロットの最期」という話がある。来栖少佐の最期は、米艦上戦闘機との戦闘によるものと発表されていたのだが、実際は違っていた。そのことをずっと黙っていた畑大尉の気持ちを考えると、なんとも言えない思いになる。いつ戦死をするか分からない、死に取り囲まれた時代の緊迫感と哀しさを感じる話が多い下巻であった。 2012/10/08

ききき

0
下巻は太平洋が部隊の話が多め。あのエノラ・ゲイの乗組員の話から第三帝国の秘密兵器の話、開戦初期の一航戦の慢心の話など。マルタ島のパイロットたちがイタリア軍の捕虜になり、輸送中にハイジャックを起こし帰還した話は、捕虜に豪勢な食事や手厚い待遇をしていた為に、英空軍が恩を感じ、イタリア軍基地に小包を落とした等、イタリアの憎めなさっぷりが面白い。桜花や日米の混血で日本人パイロットだった来栖少尉の話は、只々悲しいばかりだった。そして、最後の「川戸対ボイントンの再対決」に戦後も生きていかなければならない苦しさを見た2014/05/28

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