中公文庫<br> 陰翳礼讃 (改版)

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中公文庫
陰翳礼讃 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 213p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122024137
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

日本の伝統美の本質を、かげや隈の内に見出す「陰翳礼讃」「厠のいろいろ」を始め、「恋愛及び色情」「客ぎらい」など随想六篇を収む。〈解説〉吉行淳之介

目次

陰翳礼讃
懶惰の説
恋愛及び色情
客ぎらい
旅のいろいろ
厠のいろいろ

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1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

seacalf

150
この面白い随筆を読むまで、自分が昔風のうすぐらい厠に憧れを抱くなんて思いもよらなかった(しかし掃除の行き届いた廁に限る) 。有名な羊羮の描写もそうだが、谷崎は人の心をとりこにさせるのが上手いこと。日本古来から美意識のひとつとして追求されてきた陰翳について、漠然と感じていたことを見事に表してくれている。これは一読の価値あり。『恋愛及び色情』などを別にして、その後に続く随筆も猫の尻尾や旅のあれこれでの可笑しさを誘う谷崎のぼやきなど肩肘張らずに読めるものばかり。2017/09/01

ゴンゾウ@新潮部

129
急速に西洋化(アメリカ化)が進む日本を憂ながら、西洋と日本の文化の違いを書いた随筆集。美意識や思想・文化はその土地の気候や風習から発達していくものだから便利だからと受け入れるのは良くないということ。谷崎潤一郎が生きた時代よりも文明の発達で価値観が画一的になっている現代。世界中で紛争が絶えないのはそういうことなのだと思ってしまう。谷崎潤一郎の文章の美しさとわかり易さを改めて感じた。2015/03/09

Apple

99
日本人なら概ね共感を抱く内容だと感じました。私も、潜在的に抱いていた感覚を、正確に言葉であらわされて非常に納得が行きました。また、とても構成・論理の展開が優れた評論であり、文章を書く上で参考にすべきものと思いました。 西洋の文化を受け入れていく中で日本人が性急になっていく傾向が指摘されており、少しペースを下げる意識でもいいのかなと思いました。2021/06/12

コットン

92
陰翳について含蓄ある話が印象に残る。「映画を見ても、アメリカのものと、佛蘭西や独逸のものとは、陰翳や、色調の工合が違っている。…何処かに国民性の差異が出ている。」とか「私は、われわれが既に失いつつある陰翳の世界を、せめて文学の領域へでも呼び返してみたい。」と。2023/02/08

Tαkαo Sαito

92
友達からもらい、前から読みたかった本。陰翳礼賛は昔から難しい本という認識でずっと遠ざけてきましたが案の定、今読んでも難しかったです笑。ぼくの印象では谷崎さんの感性が鋭敏でそこ注目するか!そういえばそうだよなーと感じさせられました。日本の底に存在してる「美」を掘り返してるわけですけど日本てやっぱり奥深い、、。日本人女性の美しさも明るい場より暗すぎる方が美しさが映えそうですし、もし暗い所で女性と自分がその場にいたら間違いなく一瞬でその女性の虜になりますね、、笑2015/03/04

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