内容説明
応募から選考に至るすべてをパソコン通信でやりとりするという型破りの試み―パスカル短篇文学新人賞。その優秀作品22篇と一般公開された最終選考会における大家たちの白熱した討論を一挙収録。電脳時代の申し子たちが、文学の未来への扉を開く。第1回パスカル短篇文学新人賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルトゥール
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面白い。投稿作品なので、プロのものと違ってなんだか取っ付きやすい気がする。それから大変短いのだが、筒井らの批評は参考になる。面白いと思った作品があまり評価がよくなかったり、意味不明と思った作品がきちんと評価されていたり。「カクテル」とか面白いなって思ったらオチが弱いとか色々言われてたから、自分は何も考えずに読んでていいのかなって思った。文学ってなんなんだろうね。2010/06/19
寛理
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☆ どうということのない素人のショートショートを、技術のある作家3人筒井康隆、井上ひさし、小林恭二がむりやり褒めてみせているという感じ。その中では、川上弘美『神様』がやっぱりすばらしくて、これだけは文句なしに大賞を取るべき小説。俺は、川上弘美では『神様』がいまだにいちばん好きだ。 それから、パソコン通信がどうの、ということが書いてあるが特に関係はない。選外なのでこの本には載っていないが、長嶋有も応募していたことが巻末のリストでわかる。2019/07/30