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出版社内容情報
見知らぬ男から不思議な円盤を預かった少年は、その中で箱庭のような宇宙を育てる事になる...。人間の不条理と悲しみを描く、藤子SFの現代千夜一夜。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
284
藤子・F・不二雄さんの作品は常に安心して読めますね。お子さん向けの作品が多いからなのかそれとも著者の性格からでしょうか絶対に悪いようにはしないと保証してくれている気がしますし、もし著者が小説を書いたとしたらきっとイヤミスは書かれないでしょうね。『マイ・シェルター』マイホーム建設を目指すサラリーマンの男が会社帰りに飲み屋で一杯やっているとセールスマンの男が隣に座って話し掛け「核シェルター箱舟」を奨めてくる。妻と小さな息子と娘の待つ我が家へ帰って寝るとマイホームに入居して喜んだ途端に核戦争で全滅する夢を見る。2022/01/19
akihiko810/アカウント移行中
26
藤子FのSF短編集。ある夜の日に出会った男から、少年が預かったのは「天地創造システム」。 原子宇宙から始まり、地球が出来て、海が出来、となっていくが… 7/10点 表題作の他、「老年期の終わり」「みどりの守り神」など、質の高い本格SFが収録されている。特に地球人の成長の終わりを描いた「老年期の終わり」はかなり出来のいい短編。あとなんやかんやで、藤子Fの描く女性の裸が一番エロい。2022/12/23
ともとも
15
映画、冒険のようにワクワク感がありながらも、 大人になった今でも、懐かしさと楽しさで一杯な不思議な世界観に 感動させられてしまいました。ますます藤子先生の世界観に改めてハマってしまいそうです。2015/04/20
緋莢
14
7編収録。「宇宙を!地球を!生命を!人間を創る装置一式をぜひ きみのへやに!!」ある夜の日に出会った男から、そう言われて、少年が預かったのは「天地創造システム」。 原子宇宙から始まり、地球が出来て、海が出来て、となっていくが…というのが表題作の「創生日記」。タイムマシンで過去に行き、そこで干渉したことで現在に変化が、というのは、〝タイムパラドックス”と呼ばれてますが、この話のように、現代での選択が過去に…という現象の名称はあるのかな?(続く2022/08/16
highig
14
( ^ω^)驚くべきはこれらの作品群が70年代から80年代の初頭に描かれているということだ。それから四十年近く経った現在に於いても陳腐化せずに通用するアイデアと問題提起・・・これは藤子SFシリーズに共通する「少し不思議」だ。しかし藤子先生の持つ教養の程には驚くばかりだ。恐らくは社会を取り巻く問題に対する強い危機感を持っていたのだろう。これは私見だが、児童漫画を描いていた事と無縁だとは思えない。未来の子供達に美しい地球を・・・案外人類に課せられた問題に対するに四十年なんて歳月は瞬く間の時間なのかもしれない。2018/04/30