内容説明
古風に見えて実は新しい感性と無類の毒舌で世相と風俗を斬り、巷間まかり通る良識と正義の不合理を糺す辛口エッセイ集。名コラムニストの切れ味鋭い文章と上質のユーモアは、読む者に胸のすく思いをさせ、ついで微苦笑を誘う。
目次
有名というもの
小説のすすめ
関東防空大演習を嗤ふ
つかまえる人とつかまる人
銀座を見すてる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
2
七割がた賛同出来ない意見だったりするのだけど、心情的にはなんか妙な共感を覚える。内心でツッコミながら読んだ。けれど実際こういう人と相対したら、相槌打ち機と化しそうだ。過去形で話してるものや、消えるもの扱いされているものが現代でも残っていたりするのも面白い。そして著者はそれを気にしないだろう。2013/05/27
小僧武士
0
『人気さえあれば天から降ってくる芸人の十万円と、堅気の月給十万円は、同じ十万円ではあっても、まったく別者である。何十年も料理屋に奉公して、自分の店を持てない板前がいる。あぶく銭で店を持っては申し訳ない。古人は素人と玄人、芸人と堅気を区別した。別物にしなければ、堅気の立つ瀬がないからである。』『韓国への経済援助を打ち切れば、北朝鮮は喜ぶ。喜ばせようとあんなに書くのかと思うがまさかと思われる。確かなことは分からない。分からないことは読むだけ無駄だから読まない。読まないのは自衛の一手段である。』2013/03/19