内容説明
初夏のモスクワで4年に1度、1ヵ月間にわたって催されるチャイコフスキー・コンクール。この世界で最も権威ある国際音楽コンクールの審査員として、これまで触れられることのなかった舞台裏を描くとともに、国際化時代のクラシック音楽の現状と未来を鮮やかに洞察する長篇エッセイ。1989年度大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。
目次
1 スーパースターの誕生
2 神童からコンクールの時代へ
3 コンクールが始まる
4 採点メモから
5 長期戦における兵站の話
6 ランダルたちの運命
7 女性ピアニストたち
8 「ハイ・フィンガー」と日本のピアニズム
9 なぜバッハをショパンのように弾いてはいけないのか
10 コンクール優勝者が多すぎる
11 コンクールの時代のクラシック音楽