中公文庫<br> 思い出すことども

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中公文庫
思い出すことども

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  • サイズ 文庫判/ページ数 248p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122017580
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1195

内容説明

近世学芸史研究ひとすじに生涯を捧げた著者が、30歳を越して上京し戦災で全ての資料を焼失するまでの20年間を思い出すままに綴った46篇。ふれ合った有名無名の人びと、発見した珍しい資料、自著のことなど、書物と共に生きた人生を静かにふり返る。

目次

資料焼失
図書館講習所の1年間
史料編纂所に入る
編纂所の蔵書
隠者松岡於莵衛翁
井上通奏先生その他
図書館巡歴
放送に出る
大沼枕山の肖像
写本を漁る
静嘉堂文庫
無窮会神習文庫その他
早稲田大学図書館
随筆書の解題
書誌学の講義
明治の雑誌
雑誌の閑文字
明治の新聞
児童読物の幾つか〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

慶多楼

2
著者プロフィールで資料編纂所勤務って、いかにも相応しく思っていたのにさにあらず。宵曲子を綴る章にホロリ。2017/08/18

Hiroki

1
mybook ★★★★ コツコツとひたすらに続けることが、人をして人物たらしめる、脱帽の書2020/05/21

amanon

0
氏が手にした書物や利用した図書館、そしてそれを介した様々な人達を巡る回想記。平成の時代にはなじみの無い名前も少なくないし、とりわけ江戸時代の古文書の題名などが頻出するに及んでは、殆どお手上げ状態なのだが、それでも著者の飾り気のない文体に惹かれて、つい読み進めてしまう。また、著者には遠く及ばないにしても、やはり本好きの一人として、著者の書物に対する熱い思いは、非常に共感できた。それから、母親への思いを綴った一篇は非常に読む者の心をうつものがあった。とにかく珠玉のエッセイ集と言っていいと思う。2011/02/02

ラム

0
回想記 冒頭が「資料消失」、戦災で蒐集した資料、書き溜めた原稿等すべて灰燼に帰す 近世期の人物研究が専門の著者、誰も顧みない埋もれた資料を発掘してきた膨大な作業の積み重ねが一瞬にして潰える そこから著作集を物するまで業績を残す精神の強靭さを思う 史料編纂所の官僚主義的運営が余程忘れられないのか面々と恨み言も綴っているが、そこが後の「森銑三」を作り上げたとも言える 終生の友柴田宵曲と出会い絶大な信頼関係を結ぶが、著作集刊行の頃には鬼籍に入っていたため、ことのほか惜しんでいるのが印象的 (単行本35年間積読)2021/10/05

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