中公文庫<br> 清朝の王女に生れて―日中のはざまで

中公文庫
清朝の王女に生れて―日中のはざまで

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122017047
  • NDC分類 916
  • Cコード C1123

内容説明

故郷・旅順や実姉の「女スパイ」川島芳子の思い出、女子学習院への留学から戦後北京での生活、そして文革下二十数年の獄中生活・強制労働など、さすらいの王女が自らの劇的な半生をつづる感動的な自伝。

目次

序章 戦争が終った北京
第1章 父の葬式
第2章 旅順の思い出
第3章 姉川島芳子の思い出
第4章 学習院へ
第5章 帰国、終戦までの北京
第6章 戦後の混乱から家庭食堂を聞くまで
第7章 結婚に踏み切る
第8章 北京編訳社に入社
第9章 逮捕の夜
第10章 服役15年、離婚
第11章 農場での生活、そして再婚
第12章 北京での新生活

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナウラガー_2012

1
のは教育ある常識人に囲まれたかつての日本での女学生時代の想い出。壮絶な人生、強い女性、実に読み応えのある伝記本/愛新(アイシン)は満州語で「金」の意/清朝の習わしで親王は即位と同時に、墓地と金糸南楠のような硬質の材質で作られた真紅の棺桶が用意される。棺の中には、生前死者の愛玩したものや真珠や檀香が使われ死者の口内には大きな真珠が入れられる/「家あれども帰り得ず 涙あれども語り得ず 法あれども正しきを得ず 冤あれども誰にか訴えん(川島芳子)」この詩は、芳子が銃殺執行後の獄衣のポケットに残されていた辞世の詩2012/03/09

ナウラガー_2012

1
で死刑判決が出る(翌48年に執行)兄も香港へ亡命。30歳の顕琦はたったひとりで兄の4人の子の面倒を見なければならなくなる。食堂を経営、何とか食べてゆくが、彼女までもがスパイ容疑で逮捕される。出た判決は何と懲役15年、更に7年の強制労働を課せられる、普通の女性ならば、運命に嘆き生きる気力も失せる事だろう、だが彼女は実に強いスカーレット・オハラの様な女性であった。55歳で刑を終え、誰の迷惑にもなる事なく働く事となるが、個室もなくモラルの低い人たちに囲まれて生きる苦悩に疲れ果ててしまう。そんな彼女の胸にあった2012/03/09

ナウラガー_2012

1
中国最後の王朝国である今は無き清の大親王の末娘として生まれた顕琦(けんき)。女子学習院(現・学習院女子高等科)へ留学経験もある。上の姉は清王朝復興の野心の為に利用され、数奇な運命の中を生きた川島芳子(川島姓は日本で養女となった為)。1945年にWW2が終わった時、彼女は27歳。中国は共産国、思想も大きく制限をされた危険な国であったが、日本で教育を受けて育った彼女にはそれが解らない。兄の嫁は日本人であった為、危機を感じて彼女は帰国をする事に。そんな中、1947年に姉の「男装の麗人」こと川島芳子にスパイ罪2012/03/09

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