中公文庫<br> 海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉

中公文庫
海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 521p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122016347
  • NDC分類 237
  • Cコード C1122

内容説明

“おまえと結婚する、海よ。永遠におまえがわたしのものであるように”―葦におおわれた潟に建国以来、現実生義に徹した交易によってその地位を築いた地中海の“商人”、あるいは“海軍”、ヴエネツィア共和国を精密に描き、歴史の面白さを堪能させる気宇壮大な盛衰史。

目次

第1話 ヴェネツィア誕生
第2話 海へ!
第3話 第四次十字軍
第5話 政治の技術
第6話 ライヴァル、ジェノヴァ
第7話 ヴェネツィアの女

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

76
ヴェネツィア帝国がどのようにして千年もの間、独立して繁栄してきたか!が書かれてある。「ヴェネツィアの運河は、船を通すためでなく、水を通すためにつくられたものである」と初めて知った。第4次十字軍を境に貿易の拠点を増やし繁栄するヴェネツィア。何も資源を持たなかった国がいかにして繁栄したか!という、壮大なドラマをワクワクしながら読んだ。塩野氏の本は本当に読みやすいし、良い勉強になる。2014/10/30

ehirano1

71
ベネツィア共和国の壮大な興亡の話。上巻は”興”についてであり、その要因は宗教に拘束されず且つ現実主義的な体質から生み出された組織が他国を圧倒したこと。組織を実質的に動かすのはヒト。となると、この共和国はそのヒトを如何に教育してきたかが非常に気になります。本書には言及されていませんでしたが、タルムードのようなものが教本?だったのではないかと思ったりもしました。2016/03/02

ehirano1

66
30歳代の若い男によって考え出され実行された”アドリア海(ゴルフォ・ディ・ヴェネツィア)の高速道路(海路)化”。これは”地中海を舞台に商売をする”という明確且つ誰でもわかるビジョンだったからではないでしょうか。2016/03/20

カザリ

48
おもしろい!!んだけど、やっぱり一読したぐらいでは理解が追いつかない。長い間ヴェネチアに興味があってもこのホンを手に取れなかったのは、基本的な世界史的な知識が(それも基本とは言ってもわりと、深い理解)ないと、世界史の流れの中でヴェネチアの隆盛がつかめなかったことにある。塩野がローマ人やマキャベリと同様にリアリズムに徹した何かを好きになるということがわかった。私も好きだけど。マキャベリが嫌いな母と同様、私もこれを機会にマキャベリも読んでみようと思うそうすれば、フィレンツェもざと理解できるかも2015/09/13

38
ヴェネツィアについて、塩野さんの講義を受けているかのような錯覚におちいります。「そうなんだ!」の連続で、知ること、知識を得ることの楽しさを改めて実感しました。お気に入りは、第一話「ヴェネツィア誕生」第二話「海へ!」第七話「ヴェネツィアの女」。第一話で、ヴェネツィア人が地の利をいかし、フランク人との戦いに勝利したくだりには興奮!また、第七話に登場するチェチリアは、稀有な女性として記憶にのこりました。一番印象深かったのは、第二話でとり上げられる、海との結婚式のくだりです。2016/06/12

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