中公文庫<br> 言わなければよかったのに日記

中公文庫
言わなければよかったのに日記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122014664
  • NDC分類 914.6

内容説明

小説「楢山節考」で中央公論新人賞を受賞し、異色の文壇デビューをした著者が、畏敬する作家たち正宗白鳥、武田泰淳、井伏鱒二などとの奇妙でおかしい交流を綴る。生涯を自然流に生きた異才の抱腹絶倒の文壇登場日記他。

目次

言わなければよかったのに日記
とてもじゃないけど日記
銘木さがし
変な人だと言われちゃった日記
ないしょ話
柞葉の母
思い出多く女おッ母さん
思い出多き女おきん
こわい話
母校訪問
ささやき記
日本風ポルカ
シナ風ポルカ
江戸風ポルカ〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

48
多くの読者が(笑える)と書かれているのですが、笑えなかった私は鈍いのか? かなりの人懐っこさに、まず驚かされました。アポも取らずに文壇大物作家のご自宅を訪ねては、愛されている様子が伝わってきます。同じ男性に好かれる方なのか? 最後の方の「ポルカ」と題された15品の小品も、落語のようで、そうでもなく、私にはイマイチ理解に至らず、思わず「ポルカとは」と調べてしまい、益々分からなくなってます。2016/07/12

優希

35
う〜ん……笑いのツボがいまいちつかめず、淡々と読んでしまいました。2023/12/19

まど

23
有名作家になったのに文学のことをあまり知らない作者の文豪との交遊録。背伸びしたり、知ったかぶったりすることなく自分らしく過ごしているところに和む。吉屋信子や武田百合子の名前もチラリと登場してうれしい。私の利用する図書館で予約の途切れない密かな人気本。2011/09/25

ジャズクラ本

21
著者は「楢山節考」で有名な深沢七郎。正宗白鳥や武田泰淳などの大家との交流で言わなければよかったと冷や汗を流す話や、とてもじゃないけど日記、変な人だと言われちゃった日記など日記調のものから随筆、ポルカと称する小噺を収録。クスッと笑える話が盛りだくさんだが、ポルカ小噺は小野小町のてんかん説など、洒落であって真に受けてはいけないようだ。著者は気さくな人柄のようで好印象だし、内容もさらっと読めます。2020/07/16

猫丸

18
赤瀬川さんオススメの本だから読んでみた。一言でまとめるとインテリが羨望しそうな感性。「拙なる精神」に憧れた漱石なんかも評価することだろう。文豪と呼ばれた正宗白鳥や武田泰淳、伊藤整たちに愛玩されたのもわかる。講談や芝居、あるいは芸人としての経験から仕入れた人懐こさで幻惑してみせる文体は、のちの書き手に大きな影響を与えた。ただ、僕はこの作品から見える深沢七郎を評価しない。あまりにあざとさが目立つから。器用な生活人だが底が浅い。2019/08/21

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