感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
43
歴史上の偉人たち。様々な視点から追った短編集。ユダの母、キリストの弟。乳母の話も…。傍で生きた人々の話が想像力豊かに描かれていて面白い。塩野さんの本は初読み。もっと読んでみたいと感じた。2016/06/30
mt
29
オデュッセウスの妻ベネロペが「オデュッセイア」の著者ホメロスに文句をつけたり、地獄での宴に新入りとして江青女史がクレオパトラと同席したり、塩野七生も楽しんで書いたのだろう、いつになくサービス旺盛だ。古典がテーマとなるから、それぞれの小説や史実の知識が必要になってくるが、本編から始めて塩野作品を読み進めても面白いかも知れない。著者が選び出した語り手が、小説とは異なる視線から物語を作り出す。見方を変えるだけで、これだけの脚本を仕立てる力量はさすが。いつもは研究者の様相を呈する作品群だが、今回はやわらかい。2015/10/01
taku
21
歴史上のビッグネームを身近な人物に語らせる。絡み重なる歴史の一部を妄想する楽しみ。オデュッセウス漂流疑惑。結論は 10年寄り道 浮気つき/ペネロペ。おひいさま(サロメ)は聡明でございました/乳母談。わたしが育てたユダちゃまが!拗らせユダママ、したたか。兄より優れた弟など存在しねえ!!(そんな話じゃないけど)。ネロ皇帝の双子兄。このあたりはなかなか面白い。饗宴・地獄篇はもっと遊んでよかったと思う。豪華メンバーの女子会だからね。第二夜のオチは苦笑いしちゃう。2019/05/27
ganesha
5
オデュッセウスやサロメ、ブルータスなど古代の人物をモチーフにした12の短編集。キリストの弟とネロの兄の話が印象に残った。2024/07/27
真竹
4
歴史上の偉人達を近くで見てきた人々が、偉人の素顔や前日譚を語ってくれる。個人的には「キリストの弟」が好き。救世主になっていく兄イエスと、聖母になってしまった母マリアを見つめる弟。歴史を捉える角度を少し変えると、思わぬ物語が見えてくる。2015/01/01