中公新書ラクレ<br> 未来型サバイバル音楽論―USTREAM、twitterは何を変えたのか

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中公新書ラクレ
未来型サバイバル音楽論―USTREAM、twitterは何を変えたのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121503701
  • NDC分類 760.69
  • Cコード C1273

内容説明

CDが売れない音楽業界、ライブ・フェスの盛況、双方向のコミュニケーションで生まれる音楽など、多岐にわたり徹底討論。アーティストが自由に発信できる時代の、音楽のあり方とは?全てのジャンルが溶解しつつある今だからこそ問われるべき「未来型レーベル」の構想。

目次

第1章 いま、音楽業界に何が起こっているのか(音楽はゼロ年代からテン年代へ;普遍的なもの、そして未来型レーベル)
第2章 過去のレーベル、未来のレーベル(レーベルとは何か;最初のレーベル・ブーム;「渋谷系」というムーヴメント;散開、そして再生;もう一度レーベル作りから)
第3章 コミュニケーション・マネタイズ(大量複製時代のビジネスの崩壊;“音楽ビジネス”、その周りにあるもの;ライブハウス・フェスの盛況;テン年代アーティストの生き方)
第4章 未来型音楽のバックグラウンド(音楽の楽しみ方の変遷;ネット時代の音楽著作権;音楽新時代の寵児たち)
第5章 それでも人は音を楽しむ(どうしてCDが売れなくなったのか?;「形のある」音楽に生き残る道はあるのか;これからフェスは増える一方なのか?;新しい「文化」の生まれる兆しはあるか)

著者等紹介

津田大介[ツダダイスケ]
メディアジャーナリスト。早稲田大学大学院政治学研究科非常勤講師。1973年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。コンテンツビジネス周辺や著作権、IT・ネットサービスをフィールドに執筆。2006年から08年まで文化審議会著作権分科会において専門委員を務める。07年、「MIAU(インターネットユーザー協会)」を設立。音楽ニュースメディア「ナタリー」を手がける(株)ナターシャ取締役

牧村憲一[マキムラケンイチ]
音楽プロデューサー。昭和音楽大学講師。プロジェクト東京24区に在籍。1946年東京都渋谷区生まれ。早稲田大学在学中から音楽業界に身を投じ、ユイ音楽工房の設立に参加。独立後は、シュガー・ベイブらの宣伝制作会社を経て、竹内まりや、大貫妙子、加藤和彦の制作に関わる。80年代は細野晴臣主宰のノン・スタンダード・レーベル、90年代にはフリッパーズ・ギターの制作、渋谷系の総本山と称されたTRATTORIAや、L←→RがデビューしたWITSなどの数々のレーベルを興す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

45
☆4。10年も経っているので色々古くなっている部分はあるが、二人の提示した音楽業界の問題、課題、提案は古くなっていない。なお、題に反して二人ともとても楽観的、いや建設的。牧村さんの腰の低さが印象的。・・・というか牧村さん、もっと暴露してもいいんじゃないか?と思ってしまった。だいぶ色々煮え湯を飲まされたような雰囲気がチラホラ出てます。ノン・スタンダード・レーベルでの、テイチクが一方的な撤退通告をした事など・・・。まあ建設的な意見発表の場と二人が割り切っているので、こんなもんか。でも久しぶりに楽しめた。2020/01/15

アメミヤミク

5
今までの音楽ビジネスの形を振り返りつつ、今はどうなっているのか、これからはどうなっていくのかという話。これからは今までのように「所属」が何よりも有利で重要ということにはならない。個人の意思で、個人の意志で、道を切り開ける時代になってきている。これは絶対に音楽に限らない話だと思う。腹を据えて柔軟に!--この本の出版から6年が経った今、ミュージシャンが自分で動くという活動がかなり増えている。さらに個人出発の美しいプロジェクトもよく目にするようになった。電通という大きな「バック」が揺らいだのも印象的な出来事。2010/11/30

shigoro

5
90年代のようなレコード会社・音楽出版主導の形態ではもう成り立たなくなってきている。アーティスト自身が主導でいろいろと提案してやっていかない限り、利益が上がらず直ぐに契約打ち切りになってしまう。PCと宅録が発達し、発表の場の動画サイトも出来たことによって、社会人をやりながらデビューする人も。個人だと広告や販促が弱い分、USTREAM、twitterを使いこなせば身近に感じてファンを獲得しやすくなる。 2012/05/18

taknom

3
CDの販売数や携帯の着うた販売数が落ちて従来のレコード会社の先行きが危ぶまれていますが、音楽ビジネスが成り立ってきた経緯をミュージシャンの視点から「レーベル」を取り上げて説明し、またインターネットを用いた新しい音楽ビジネスについて解説しています。 音楽が「産業」として成り立たないのは当然のことと思えますし、金儲けで参入した企業が撤退したあと、本当に音楽を作りたい人たちがネットを活用して新しい手法を試せる、良い時代に入りつつあるということと思いました。2012/05/25

ミチヲ

3
音楽を聴くのも制作するのも好きな人が読みました。音楽業界でプロデューサーとして生き抜いた方と、音楽業界に関わりのない方と、両方の視点から語られているので非常に説得力がありました。特に、レンタル業界の話は為になりました。また、360度契約を理解することが出来て良かったです。音楽以外の作品を扱う小さなレーベルと、ミニアルバム主体の制作は同じ考えだったので勇気が湧いてきました。2012/02/26

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