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中公新書ラクレ
腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121502292
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C1236

内容説明

腐女子とは、男性同士の恋愛物語を嗜好する女性をいう。なぜ彼女たちは、「自分不在」の妄想世界に遊ぶのか?密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートする。

目次

第1章 メディアに無視されてきた腐女子たち
第2章 腐女子の思考と生態
第3章 社会のオタク化は加速する~「嗜好」の時代へ
第4章 腐女子の「妄想」を分析する
第5章 「女性性の否定」という誤解
第6章 「自分探し」から「自分忘れ」へ
第7章 ライフスタイルは選択できない
第8章 女性誌のモノサシはもういらない
第9章 腐女子化は格差社会を生き抜く知恵

著者等紹介

杉浦由美子[スギウラユミコ]
1970年埼玉県生まれ。会社員を経て、ライターになる。2005年6月の『AERA』に執筆した「萌える女オタク」の記事が話題を呼び、各紙誌、テレビのオタク女子ブームに先鞭をつける。『AERA』を中心に、オタク文化、コミック、文芸などについて取材・執筆を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

23
ボーイズ・ラブを扱った作品を好む腐女子現象を分析した社会評論。フェミニストの議論を紐解きながら、腐女子たちには同性の仲間から承認を得ることに価値を見いだす存在だと分析している。各評論家の意見を適度に引用しながら、男性からの評価に価値を見出さない女性が登場したことを腐女子文化に見出したところが面白かった。ただ、腐女子から社会の輪郭を炙り出すのは良いとして、読者としてはもう少しBL作品のテキスト分析を読みたいと思ってしまう。ちなみに吉永ふみの『大奥』についての言及もあり、面白味はあった。2022/01/13

佐島楓

16
私はオタクだが、ボーイズラブというものの魅力がまったくわからず、そういったジャンルがなぜ人気を得ているのかという疑問を解決すべくこの本を読んだ。・・・やっぱりわからなかった。途中から視点が摩り替わり、ずれていく印象を受けた。もうこういう事柄は嗜好の問題なので、私は一生わからないままでいるのかもしれない。2013/04/04

nbhd

14
引用/齋藤孝「いわゆるBLモノを何冊か読んでみましたが、脳が腐っていく楽しみが味わえた。思ったのは、女性は数ある妄想力の中で関係性を見抜く力がすぐれている。ここが即物的な妄想を求めがちな男性とは違う。関係性に敏感なのがBL力なのだ。BL愛好家たちは、世の中のすべての事象を瞬時にアレンジして『攻と受の関係性』で見抜くようになるといいます。例えば読売新聞が攻で朝日新聞が受だとか」AERA2006年2月13日号2019/05/31

カキ@persicape

14
BLについて並々ならぬ関心が昔からある。文化の成立過程が気になって仕方がないからだ。読み応えあるが、風呂敷を広げ過ぎて最終的に腐の字も見当たらない社会的なジェンダー論になっている本である。それでも真摯に論じようとするこの本は貴重だ。ただ面白おかしく生態を暴こうとしていない良書だと私は思う。腐女子の定義は自分は介在しないこと。女性はあくまでも物語のなかにセックス描写が入ることを求める。なぜ私はBLを読めて楽しめるのか?なぜその恋愛は男×男でないとダメなのか?と疑問に思うことが多々あるが、少し理解が深まった。2017/05/07

Miyako Hongo

13
タイトルに偽りあり。腐女子の解説本というより社会学女性論の本。□腐女子が認知されるまでオタクと言えば男だったとか、BLの市場規模だとか、オジサン達にも判る話題から、ここ30年ぐらいの女性を取り巻く環境変化を語る。確かに嫁に行くのが唯一の選択肢だった時代からキャリアウーマンの時代を経て、生きていく為に働く時代へと変わってきたことに異論はない。それによって従来の価値観が崩壊し、女性雑誌や男の視線の求めるもの(見栄)よりお気楽な娯楽が求められるようになったのもそうだろう。でも何でそれがホモなのがか不明なままだ。2016/06/04

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