出版社内容情報
｢右手に文法、左手に素読」。日本語の達人と英語の達人が教育改革を批判し、英語学習の王道を論じあう
内容説明
コミュニケーション力が身に付く普遍的論理とは？曰く「国語教育を充実させよ」「英会話ごっこのような早期教育を止めよ」「『型』の訓練を中心に据えて、素読、暗誦、反復練習を」。
目次
序 「英語が使える日本人」幻想から醒めよ
１章 英語力の基礎は日本語力
２章 英語教育のここを改めよ
３章 上達の法則
４章 右手に素読、左手に文法
５章 日本の教育を変える斎藤メソッド
６章 教材選びのポイント
７章 「本物」だけを見続けよ
８章 ２１世紀の「英語達人」のすがた
著者等紹介
斎藤孝［サイトウタカシ］
明治大学文学部教授。専攻は教育学・身体論。１９６０年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科学校教育学専攻博士課程を経て現職。教職課程で中高教員の養成に従事。『声に出して読みたい日本語』『身体感覚を取り戻す』（新潮学芸賞受賞）など著書多数。ＮＨＫ教育テレビ『にほんごであそぼ』の企画・監修を務める
斎藤兆史［サイトウヨシフミ］
東京大学大学院総合文化研究科助教授。１９５８年栃木県生まれ。東京大学文学部英語・英米文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科英語英文学専門課程修士課程修了、インディアナ大学英文科修士課程修了、ノッティンガム大学英文科博士課程修了（Ｐｈ．Ｄ）
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感想・レビュー
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mazda
18
中学1年の検定済み教科書の一部から。「Two hamburgers and two colas, please.」「Large or small?」「Large, please.」「For here to go」「For here.」「Here you are.」。これって、英語の教科書ではなくて、「世界の歩き方」の一説だよな…、と思いました。英語をなめているというか、言語として習得するという意識は皆無ですね。そうか、英文が読めなくてもハンバーガーが買えればいいんだ…。2019/09/07
Nobu A
10
ダブル斎藤先生による日本語と英語の専門家対談。英文学の大御所、東京大学の兆史教授とテレビでよく見かける明治大学の孝教授。母語、日本語にも英語にも通ずる語学習得・学習観を縦横無尽に語る。英語教育界で問題になっていることで目新しくないが、二人の対談を通して、また異なる譬えで叙述され、現在のコミュニケーション能力育成の盲点と文法習得の需要性を再認識。ただ、後半の人生談義は脱線気味。例えば、本物の定義もせず、本物だけ見続けろと奨励。ヴィゴツキー発達の最近接領域との整合性もなく、青少年に難解な英語の名著も懐疑的。2021/09/15
杏
10
もっと早く出会いたかった本。音読は学生時代よくしてたけど、型の訓練は甘かった。型が叩き込まれてくると、ぐっと感覚が変わってくるのは実感としてある。そういえば語彙ないなー、小ばなし力も教養もないなーと痛いところを突かれる。エイゴ係数は高くないけど、それでも英語の訓練はしたいから、クリスティを手に取ろう。2017/04/26
isao_key
9
日本の教育界を引っ張っているお二人の先生による対談。専門分野こそ違うとはいえ、全くといってもいいほど主張が一致している。特に毎年4月になると英語に対する漠然とした不安から英語学習を始めては挫折を繰り返す人に対して、いったいどれだけの人が英語を必要としているのかを問いかけている。自分の生活における英語の必要性をエイゴ係数で表してみるとほとんどの人が、2％以下になるのではないか。それより、先ずは日本語をしっかり教える。名文を繰り返し読む。素読、暗誦、文法、読解を含めた「型」の習得が、何よりも大切であるという。2013/04/30
Soccer315
8
型の重要性は本当に感じます。斎藤さんの名文を買ってみようと思う。2016/03/03
