中公新書<br> 資本主義の方程式―経済停滞と格差拡大の謎を解く

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中公新書
資本主義の方程式―経済停滞と格差拡大の謎を解く

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026798
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C1233

出版社内容情報

順調に成長を続けた日米欧経済はなぜ長期停滞や格差拡大に陥ったのか。従来の経済学ではうまく説明できない。本書ではお金や富の保有願望=「資産選好」に注目し、経済が豊かになるにつれて人々の興味が消費から蓄財に向かい、経済構造が大きく変貌した経緯を解明。高度成長期を支えた従来型の金融緩和や構造改革、減税やバラマキ、教育方針が、今では無意味か逆効果であることを明らかにし、低成長時代の経済政策を提言する。

内容説明

順調に成長を続けた日米欧経済はなぜ長期停滞や格差拡大に陥ったのか。従来の経済学ではうまく説明できない。本書ではお金や富の保有願望=「資産選好」に注目し、経済が豊かになるにつれて人々の興味が消費から蓄財に向かい、経済構造が大きく変貌した経緯を解明。高度成長期を支えた従来型の金融緩和や構造改革、減税やバラマキ、教育方針が、今では無意味か逆効果であることを明らかにし、低成長時代の経済政策を提言する。

目次

第1章 資本主義経済の変遷
第2章 「モノの経済」から「カネの経済」へ
第3章 成熟経済の構造
第4章 格差拡大
第5章 国際競争と円高不況
第6章 政策提言

著者等紹介

小野善康[オノヨシヤス]
1951年(昭和26年)、東京都に生まれる。73年、東京工業大学工学部卒業。79年、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、経済学博士。武蔵大学助教授、大阪大学教授、東京工業大学教授、内閣府経済社会総合研究所所長などを経て、大阪大学社会経済研究所特任教授(常勤)。大阪大学名誉教授。専攻、マクロ動学、国際経済学、産業組織。著書『国際企業戦略と経済政策』(東洋経済新報社、1985年。日経経済図書・文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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zag2

24
成熟経済下では、貨幣は流動性選好ではなく、資産選好によって保有されているので、金利を下げても消費は拡大せず、景気は回復しない。現在の経済学は一時的な不況は説明できるが、資産選好の考慮をしていないために、長期停滞を説明できない。というのがおおよその趣旨と思います。たしかに経済政策が全く利いていない現状をみると、この主張は納得できますが、最終章で提言している成熟経済下での経済政策は「たしかにそうですねえ」とは思うものの、実現可能性や時間的制約など、現実には難しそうに思えます。数式は読み飛ばしましたが…2022/04/09

koji

19
本書の基本方程式は、γ(m,c)+δ(a,c)=p+π。左辺は流動性プレミアムと資産プレミアムの和。右辺は、時間選好率と物価変化率の和。この数式を基本に、成長経済と異なる成熟経済のもとで、経済の豊かさが消費から蓄財に向かうメカニズムを「資産選考」をKeyWordに説明していきます。一方で、これが格差拡大、デフレ進行等負の経済を助長し、この処方箋は、金融緩和、減税、給付金等では上手くいかず、総需要を刺激する公共支出の拡大が効果的と説きます。筋はとおります。一方で反論も多々ありそうです。少し深掘りしてみます2022/09/21

かごむし

18
ある程度の豊かさが実現して消費欲求がほぼ満たされ、しかし、資産への欲望が減退しない、そのような成熟経済を、マクロ経済学における基本方程式を用いて説明する。実際に行われた経済政策とその効果や、長期不況下での株価高騰の理由など、実例を基本方程式にあてはめ、成熟経済ではどの変数に影響があり、だから、従来は消費を刺激できた経済政策がなぜ今は無効になるのかという説明が納得できた。そして理論にとどまらず、著者は一歩踏み込んで政策提言を行っている。成熟経済が体系的にコンパクトにまとめられていて読み応えのある一冊だった。2022/09/05

Francis

16
日本の優れたケインズ派経済学者小野善康先生の最新刊、そして先生のこれまでの研究の集大成を「パンフレッター」として出来るだけ分かりやすく新書サイズにまとめたもの。日本をはじめとする先進国経済は生産能力が総需要を大幅に上回る成熟経済となっている。そのためこれまでの成長経済での経済政策として有効だった赤字財政による財政支出も金融緩和による民間投資刺激策もうまく行かなくなっている。そのために例えば日本ではアベノミクスはうまく行かず膨大な財政赤字の状態になっている。ではどうしたら良いか。それを示したのが本書である。2022/02/11

p31xxx

8
生存に必要なところを超えたモノやサービスといった創造的活動などで需要を生み出さない限り、供給も頭打ちになって、経済全体が収縮するという考えは筋が通っていると思う。最近の首相発言にあった「成長の果実が株式市場を通じて流出」という主張も、似た意味合いかと思う。 3章にMMT論者の主張の要約があり、その前提で他のMMTの本を読んでみたい。自分にとっては、本書の主張の方が納得できそう。債権を含むカネを増やすより、さまざまな生活の楽しみを生み出すモノ・サービスを増やす方が、自然に思える。2022/02/27

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