中公新書<br> 戦争はいかに終結したか―二度の大戦からベトナム、イラクまで

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中公新書
戦争はいかに終結したか―二度の大戦からベトナム、イラクまで

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  • サイズ 新書判/ページ数 296p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026521
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C1231

出版社内容情報

第二次世界大戦の悲劇を繰り返さない――戦争の抑止を追求してきた戦後日本。しかし先の戦争での日本の過ちは終戦政策の失敗にもあった。戦争はいかに収拾できるのだろうか。第一次世界大戦、第二次世界大戦から戦後の朝鮮戦争とベトナム戦争、さらに近年の湾岸戦争やイラク戦争まで20世紀以降の主要な戦争の終結過程を分析。「根本的解決と妥協的和平のジレンマ」を切り口に、あるべき出口戦略を考える。

内容説明

第二次世界大戦の悲劇を繰り返さない―戦争の抑止を追求してきた戦後日本。しかし先の戦争での日本の過ちは、終戦交渉をめぐる失敗にもあった。戦争はいかに収拾すべきなのか。二度の世界大戦から朝鮮戦争とベトナム戦争、さらに湾岸戦争やイラク戦争まで、二〇世紀以降の主要な戦争の終結過程を精緻に分析。「根本的解決と妥協的和平のジレンマ」を切り口に、真に平和を回復するための「出口戦略」を考える。

目次

序章 戦争終結への視角―「紛争原因の根本的解決」と「妥協的和平」のジレンマ
第1章 第一次世界大戦―「勝利なき平和」か、懲罰的和平か
第2章 第二次世界大戦“ヨーロッパ”―無条件降伏政策の貫徹
第3章 第二次世界大戦“アジア太平洋”―「幻想の外交」の悲劇
第4章 朝鮮戦争―「勝利にかわるもの」を求めて
第5章 ベトナム戦争―終幕をひかえた離脱
第6章 湾岸戦争・アフガニスタン戦争・イラク戦争―共存から打倒へ
終章 教訓と出口戦略―日本の安全保障への示唆

著者等紹介

千々和泰明[チジワヤスアキ]
1978年生まれ。福岡県出身。2001年、広島大学法学部卒業。07年、大阪大学大学院国際公共政策研究科博士課程修了。博士(国際公共政策)。ジョージ・ワシントン大学アジア研究センター留学、京都大学大学院法学研究科COE研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)、防衛省防衛研究所教官、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)付主査などを経て、13年より防衛省防衛研究所主任研究官。この間、コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。国際安全保障学会最優秀新人論文賞受賞。国際安全保障学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

121
終わらせ方を考えずに戦争を始める奴はバカだと何かで読んだ。至言だが実際に終戦へ動き出すと、関係者は自分の名誉や政治的思惑に足を取られ最適の終わり方をとれる方が珍しい実態を歴史的に検証する。勝者は少しでも敵を懲らしめて利益を増大させようと図り、逆に敗者は責任回避と損切りに奔走するのだ。そのため「現在の犠牲の低減」を優先して戦争原因の根本的解決がされずに放置され「将来の危険の除去」がなされず、再び戦争を招く悪循環に陥る。アフガンでタリバンが政権を奪還したのも、アメリカが出口戦略を掴みかねているからではないか。2021/08/27

skunk_c

74
20世紀以降の戦争の歴史を見ていくと、いかに戦争を終わらせるのが難しいかを痛感するが、本書は「現在の犠牲」と「将来の危険」とのトレードオフな関係に対してどのような判断と対応を取って戦争が終結したかを、2回の世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争~アフガニスタン・イラク侵攻といった、主にアメリカが関わった戦争の「終わり方」を整理して検証している。やはり完璧な終結は難しく、色々瑕疵もあったが、総じて第2次大戦のヨーロッパは比較的上手く終わったとする。太平洋戦争については日本の外交力の弱さが浮き彫りになる。2022/09/12

kk

39
「紛争原因の根本的解決と妥協的和平のジレンマ」という視覚から、現在コストと将来リスクの均衡で戦争の終わり方を考察。よく練られた、整理の良い論旨に感心。他方、戦争のあれこれに関わる多くの要因、例えば戦争目的、政治的な行き足、戦局の実相などなどの中、なぜ「根本・妥協」軸に特に注目すべきなのか、よくわかりませんでした。新書なので定性的な説明は当然ですが、せっかくですから、ゲーム理論的な定量モデルを組んで諸要因をパラメーター化し、その中で注目要因の優越を示すといった工夫も面白いのではないでしょうか。2022/11/30

燃えつきた棒

38
ウクライナの行く末を案じつつ手に取った。 読んでみても、あまり明るい見通しは得られない。 戦争においては、権威主義国家の方が民主主義国家よりも有利なのだろうか? 戦争では、兵士の命をより軽んじた方が勝つのだろうか? 【本来軍事的に優位に立つはずのアメリカがハノイに追いつめられたのは、ハノイの損害受忍度の高さ(交戦相手よりも大きな損害を受忍する覚悟がある)にあった。一九六六年一二月、ハノイのホー・チ・ミン国家主席は「アメリカ人が二〇年間戦いたいなら、われわれも二〇年間戦う」と述べた。→2023/12/25

koji

35
ロシア軍のウクライナ侵攻が続く中、タイムリーに出版された戦争の出口戦略論。評論家的なレビューを書く事に後ろめたさを感じつつ、思いを書き残します。本書の主題は、戦争終結の形態は、紛争原因の根本的解決と妥協的和平のジレンマの中で決まるという事。その時比較衡量されるのは、現在の犠牲と将来の不安と当事国同士のパワーバランス。この中で著者は、紛争前から同盟国が戦争への備え、危機を共有し出口戦略を擦り合わせておく事が大切と唱えます(同意)。同時に私なりには、国民にとって危機時の指導者像を思い描くことも重要と感じました2022/04/14

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