中公新書<br> 民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代

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中公新書
民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026057
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C1221

出版社内容情報

現代日本で暴力や暴動は、身近なものではないだろう。では、かつてはどうだったのか? 本書は、新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き討ち事件、関東大震災時の朝鮮人虐殺を中心に取り上げ、日本近代の民衆暴力を描き出す試み。そこからは社会の変化や国家の思わぬ側面も見えてくるだろう。

内容説明

現代の日本で、暴動を目撃する機会はまずないだろう。では、かつてはどうだったのか。本書は、新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き打ち事件、関東大震災時の朝鮮人虐殺という四つの出来事を軸として、日本近代の一面を描く。権力の横暴に対する必死の抵抗か、それとも鬱屈を他者へぶつけた暴挙なのか。単純には捉えられない民衆暴力を通し、近代化以降の日本の軌跡とともに国家の検力や統治のあり方を照らし出す。

目次

序章 近世日本の民衆暴力
第1章 新政反対一揆―近代化政策への反発
第2章 秩父事件
第3章 都市暴動、デモクラシー、ナショナリズム
第4章 関東大震災時の朝鮮人虐殺
第5章 民衆にとっての朝鮮人虐殺の論理

著者等紹介

藤野裕子[フジノユウコ]
1976年生まれ。東京女子大学現代教養学部准教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。著書『都市と暴動の民衆史』(有志舎、2015年、第42回藤田賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

132
2021年新書大賞第4位。 日本では 忘却されがちな 民衆による一揆を 取り上げた書である。新政府反対一揆・秩父事件・日比谷焼き討ち事件・関東大震災時の朝鮮人虐殺の四事件を題材に 民衆暴力の視点から 歴史を描く。ネットやテレビがなかった時代に 民衆は何を思い、立ち上がったのか? 自警団の集団心理が怖い…国家の暴力が 暴力を行使する論理が 形を変え、今も存在するのか?そんな読後感だった。2021/04/02

rico

115
重い・・・。歴史の授業では流されがちな民衆起点の一揆や暴動。4つの事件を例に考察。近代化により国家が暴力の独占と統制を進める中、民衆の怒りの矛先は国家権力ではなく、自らの暮らしを脅かすと見做されたものに向かう傾向を強める。多分、その最悪の帰結が関東大震災時の朝鮮人虐殺。国家から暴力を付託されたという認識と「男らしさ」を称揚する価値観の結合の果てに生まれた「天下晴れての人殺し」の言葉に、戦慄するしかない。人とはそういうものだという救いのない結論に至りつつ、それでも、とあがきたくなる。近代史、もっと学びたい。2021/04/27

trazom

103
新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き打ち事件、関東大震災時の朝鮮人虐殺の4件が取り上げられている。国家権力への抵抗の手段として民衆に暴力が許されるかという議論かと思いきや、これらの事例を通じて見せつけられたのは、民衆の暴力が、被差別部落への襲撃や朝鮮人虐殺など、弱者に向かっているという真実である。仁政が失われた政治、国家権力による民衆暴力の誘発などに問題があるとしても、「民衆」というものの本性が露わになった歴史を前にして、民主主義の主役たりうるのかと自らに問いたくなる。何とも暗く、切ない読後感である。2021/01/27

ばたやん@かみがた

84
予てより疑問に感じていましたが、国家の振るう「暴力」も危険だが反体制側の振るうそれもまた危ないものではないか。国家の持つ警察や軍隊を左派的な物言いで「暴力装置」と形容し、本書の著者も用いています(秩序維持や国防の必要性からその行使の可能性は否定しませんが、国家の持つ作用を余りに一面から見過ぎている様に思え、私自身は用いません。)が、人々の安寧を損なうものはそれらが振るう暴力に限られないのではないか。著者は、朝鮮人虐殺などの都合の悪い史実を否定ないし矮小化する論調に危機感を覚えるなどして執筆した(1/6)2020/11/13

skunk_c

81
ほぼ近代以降の民衆の暴力事件について、その構造を解き明かそうとする労作。序章で江戸時代の一揆を取り上げながら明治の新政府反対一揆に繋ぎ、それを秩父事件との関連で見せていくあたりの手法は斬新で読ませる。また、日比谷焼き討ち事件に見える「男らしさ」は本書での著者の到達点として重要で、それを関東大震災時の朝鮮人虐殺に繋ぐ視点は新鮮だった。ただし、2章を割いた割に関東大震災に関しては物足りなさも。それは当時の(そして現在にも繋がる)在日朝鮮人に対する歴史的な差別構造が十分位置づけられていないと感じられるところ。2020/09/29

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