中公新書<br> 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実

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日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実

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  • サイズ 新書判/ページ数 228p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121024657
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C1221

出版社内容情報

310万人に及ぶ犠牲者を出した先の大戦。実はその9割が1944年以降と推算される。本書は「兵士の目線・立ち位置」から、特に敗色濃厚になった時期以降のアジア・太平洋戦争の実態を追う。異常に高率の餓死、30万人を超えた海没死、戦場での自殺・「処置」、特攻、劣悪化していく補充兵、靴に鮫皮まで使用した物資欠乏……。勇猛と語られる日本兵たちが、特異な軍事思想の下、凄惨な体験をせざるを得なかった現実を描く。

内容説明

310万人に及ぶ日本人犠牲者を出した先の大戦。実はその9割が1944年以降と推算される。本書は「兵士の目線・立ち位置」から、特に敗色濃厚になった時期以降のアジア・太平洋戦争の実態を追う。異常に高い餓死率、30万人を超えた海没死、戦場での自殺と「処置」、特攻、体力が劣悪化した補充兵、靴に鮫皮まで使用した物質欠乏…。勇猛と語られる日本兵たちが、特異な軍事思想の下、凄惨な体験を強いられた現実を描く。

目次

序章 アジア・太平洋戦争の長期化(行き詰まる日中戦争;長期戦への対応の不備―歯科治療の場合 ほか)
第1章 死にゆく兵士たち―絶望的抗戦期の実態1(膨大な戦病死と餓死;戦局悪化のなかの海没死と特攻 ほか)
第2章 身体から見た戦争―絶望的抗戦期の実態2(兵士の体格・体力の低下;遅れる軍の対応―栄養不良と排除 ほか)
第3章 無残な死、その歴史的背景(異質な軍事思想;日本軍の根本的欠陥 ほか)
終章 深く刻まれた「戦争の傷跡」(再発マラリア―三〇年以上続いた元兵士;半世紀にわたった水虫との闘い ほか)

著者等紹介

吉田裕[ヨシダユタカ]
1954(昭和29)年生まれ。77年東京教育大学文学部卒。83年一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。83年一橋大学社会学部助手、助教授を経て、96年より一橋大学社会学部教授。2000年より一橋大学院社会学研究科教授。専攻・日本近現代軍事史。日本近現代政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

234
新書大賞で1位の本で興味で手に取った。中々実際の兵士が戦時中どうしていたのかが分かりにくかったが本書で焦点になっているのが印象的。こういう理不尽な戦時にあっても黙々と頑張り抜いた兵士の方々にを表したい。2019/11/15

遥かなる想い

198
2019年新書大賞 大賞受賞作。 「兵士の視線」からの 太平洋戦争史である。 死の現場が 今に蘇るような丹念さがある。 日本軍兵士が抱えていた課題が、一つ一つ 明らかにされていく。 戦争末期での死の多くは 悲惨で 虚しいが、 著者は学者らしく 整理して 簡潔に 描写する。 戦場での自殺と処置、特攻、特異な軍事思想… 体と精神をボロボロにしながら 死んでいった 日本軍兵士の現実を 風化させない、良書である。2019/04/26

岡本

179
日本兵の劣悪な環境について纏めた一冊。武器以外にも 装備、被服、通信機器、車両と兵士を支える殆どのものが欠乏していた日本軍。輸入品に頼っていたものは粗悪な代替品となり兵士を悩ませる。戦況の悪化に伴い、戦病死、海没死、餓死といった戦闘以外を原因とする死傷者が急増。指導者による精神力を軸とした無策な方針。現地調達という名の略奪に依存し、碌に兵站も維持できない。上司や古参兵からの指導による逃亡や自殺。ゴールのない戦争ほど怖いものは無いと再認識する。日本礼賛本では描かれない兵士の現実。2019/06/08

ケンイチミズバ

156
戦死<病死、餓死。戦死には作戦等の都合上、自殺も足手まといな傷病兵の処分も含む。兵隊が死に過ぎて足りない。徴兵基準を下げて補おうとするが、使えない「粗悪品」が増える。戦場の過酷さに耐えきれず行軍中にも自殺する、古参兵による苛めでも自殺する。戦う以前に移送中の船が撃沈され、生き残らんがため、救命艇にしがみつこうとする兵たちの腕を軍刀で次々と凪ぎ払う将校。地獄編だ。龍之介は床屋で「今日、晴朗なれど波高し」を名文だと雑談してたら、たまたまいた海軍さんから、あれは定形文ですよと口をはさまれがっかりしたらしい。2019/06/03

kinkin

145
先の大戦(アジア・太平洋戦争)の戦没者は230万人。この本を読み進めてゆくと戦闘で亡くなった兵士だけではなく餓死や溺死、自死や病死なかには上官からの虐待で亡くなった兵士の多いことを知った。私の父親が戦争に従軍したので当時の兵士は生きていてももう90歳以上で亡くなった方がほとんどではないか。関係者の証言や文献からこの戦争の悲惨さと理不尽さ、当時の軍上層部の愚かさはひどいものだ。憲法9条を改憲の動きの中で日本は当時のことをすっかり忘れてきていると思う。なんのための平和憲法なのか。この本は一読の値する。 2019/11/23

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