中公新書<br> 日本哲学小史―近代100年の20篇

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中公新書
日本哲学小史―近代100年の20篇

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  • サイズ 新書判/ページ数 333p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020369
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C1210

出版社内容情報

『善の研究』が出版されて100年。日本哲学は「自分で考える」ことから始まった。その歴史を概観し具体的に思考する場面に立ち会う。

内容説明

明治初年にフィロソフィーという考え方が移入されて以降、日本哲学にはいくつものドラマが生まれた。例えば漱石や鴎外のように、文学と混淆していた黎明期、西田幾多郎が『善の研究』で日本中の青年を魅了し、田邊元や和辻哲郎が西洋の哲学者と切り結びつつ独自に思想を花ひらかせた頃、西田とはまったく異なる文体で大森荘蔵や廣松渉が哲学を語り始めた戦後…。本書によってはじめて、近代日本哲学の沃野が一望される。

目次

第1部 近代日本哲学の展望―「京都学派」を中心にして(前史―西田幾多郎まで;学派―下村寅太郎まで;転回―マルクスの衝撃;終焉―田中美知太郎へ)
第2部 近代日本哲学の名著―五つの問題群を中心にして(ことばへの視線;身体性と共同性;具体性の思考へ;社会性の構造へ;哲学史への視点)

著者等紹介

熊野純彦[クマノスミヒコ]
1958(昭和33)年、神奈川県に生まれる。86年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。北海道大学助教授、東北大学助教授等を経て、東京大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

17
日本における哲学の歴史と名著作集20編の二章立て。整理されていて比較的読みやすい印象を受けた。日本語で日本人が独自の思想を哲学するということの難しさ、いかに自分が今まで西洋哲学に偏っていたかが理解でき、反省材料になった。良書。2012/10/18

6
前半は幕末明治〜西田幾多郎〜戦後の思想の概観、後半は主要な思想家の論文を取り上げて解説する。西田幾多郎と田邊元の距離感など、知らなかったのでおもしろかった。田中美知太郎の迫力もすごい。まずは京都学派を勉強しようと思う。2022/12/28

キョートマン

5
明治維新後に西洋哲学が持ち込まれたあとの日本の哲学についての概説。江戸時代以前の思想の影響ってどれくらいあるんだろ。2020/10/11

左手爆弾

5
前半は熊野による日本哲学の歴史、後半は日本哲学史において重要な論文が複数の著者により紹介される。ざっくりと理解してしまえば、日本では西田幾多郎のような、語学や読解はさほど得意ではないが閃きに優れた哲学者と、田中美知太郎のように優れた読解力による渋い仕事をする哲学者の2つに分かれるということである。西田などは日本哲学の代名詞にもなっているが、田中を始め九鬼周造なども、その読解については皮肉を浴びせているようだ。あと、哲学史パートの3割くらいは学説よりも哲学者の個人的な関係についての言及なのはどうなんだろう。2013/04/26

かんがく

4
一章は、明治維新から戦後までの日本の哲学の概略。二章は、哲学書の紹介。難しくて理解出来ないところも多かったですが、有名な哲学者や用語などを知れたので、今後の勉強に活かしていきたいです。2015/10/25

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