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中公新書
正倉院ガラスは何を語るか―白琉璃碗に古代世界が見える

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  • サイズ 新書判/ページ数 199p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121020253
  • NDC分類 751.5
  • Cコード C1221

出版社内容情報

いまなお正倉院に残る6点のガラス器。本当に聖武天皇がそれらを使ったのか。ユーラシア全域での調査と復元から意外な真実が明らかに。

内容説明

正倉院には現在、六つのガラス器と破片が保存されている。だが、これらのうち、東大寺大仏開眼のさいに奉献されたものは一点だけで、のこりは平安時代から明治時代までのあいだに新たに収蔵されたものである。それらはいつ、誰が、どのような技術で作り、なぜ正倉院に収められたのか。正倉院の記録を網羅的に調査し、ユーラシア全域の古代ガラスの出土状況を調べ、さらに自ら正倉院ガラス器を復元した著者が、その謎に迫る。

目次

第1章 神出鬼没の正倉院ガラス器
第2章 白琉璃碗―古代世界の歴史展望
第3章 明治初年に正倉院にはじめて入った白琉璃高坏
第4章 中央アジアで作られた紺瑠璃壼
第5章 正倉院に二個以上あった白瑠璃水瓶
第6章 謎に包まれた緑瑠璃十二曲長坏
第7章 紺琉璃坏―栄光のワイン・グラス
第8章 古代ガラス復元記

著者等紹介

由水常雄[ヨシミズツネオ]
1936年徳島県生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了(美術史)。68年よりチェコスロヴァキア政府招聘留学生としてプラハ・カレル大学の大学院に学ぶ。多摩美術大学、早稲田大学、日本女子大学などで教鞭をとったのち、81年、ガラス作家養成校・東京ガラス工芸研究所を開設。正倉院ガラス器の実験考古学的手法による復元研究を通じて由来の推定を行う。以来、世界各地の出土ガラス器の製作技法復元、ガラス工芸技法やデザインの歴史研究を推し進める。自らガラス工芸家としても活動。現在、箱根ガラスの森美術館顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tera。

16
正倉院ガラス器を復元した筆者の観点から語られる正倉院ガラスについての歴史。ガラス器断片からの組成分析がとても興味深かった。これらの化学化合物をどのようにして手に入れたのか、ガラスに混入した際にどう発色するのかを理解した方法など、詳しく知りたい事がたくさんあった。ガラス器の増減についての謎にはもっと突っ込んで調べて欲しかった。2013/10/25

シンドバッド

7
正倉院ガラス器には、謎が充ちていることが解った。 著者の復元による実証主義にも執念を感じる。2014/12/28

takao

3
古代メソパタミアのガラス技法の復元をしているらしい。2016/12/23

おらひらお

3
2009年初版。大多数の日本人の思い違いを正してくれる一冊です。あと、復元にはかなりの執念と努力と工夫が必要であることを再確認できました。2015/03/18

chisa

3
正倉院ができた時には収蔵品としてガラス器がなかった、というのは知らなかった。実際にガラス器を再現して製作しているのが面白い。それにしても、正倉院展の図録の説明文、間違いだらけでいい加減だなぁ・・・2013/09/14

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