出版社内容情報
多くの科学理論や哲学的命題は思考実験=脳内シミュレーションから生まれた! やさしい解説で、科学的思考法のプロセスを解き明かす。
内容説明
もしもあなたが猫だったら?もしもテレポーテーションされてしまったら?もしもブラックホールに落ちてしまったら?現実にとらわれず、科学的推論だけを根拠に思考を羽ばたかせれば、今までとは違う世界が見えてくる。そんな「思考実験」=脳内シミュレーションは、刺激的なゲームであると同時に、科学的思考法を身につける絶好のトレーニングだ。「もしも」の世界に遊びながら、思考実験のプロセスを味わおう。
目次
第1日 もしもあなたが猫だったら?
第2日 もしも重力がちょっぴりだけ強かったら
第3日 もしもプラトンが正しかったら
第4日 もしもテレポーテーションされてしまったら
第5日 もしも仮面をつけることができたら
第6日 もしも小悪魔がいたならば
第7日 もしもアインシュタインが正しかったならば
著者等紹介
竹内薫[タケウチカオル]
1960年東京生まれ。猫好き科学作家。東京大学、マギル大学大学院卒業(専攻:科学哲学・物理学)。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
35
◉読書 ★3.5 タイトルから「シュレディンガーの猫」≒「量子論」に関連した内容の本かな・・と、自分の好きな分野なので読んでみました。内容は「物理学」における思考実験の話。アインシュタインが思考実験から一般相対性理論を編み出したのは有名。著者が好きだというプラトンの『国家』をテーマに「哲学」にも触れている。第一日(第一章)「もしも、赤と青の感じ方が逆になったら?」という「クオリア」の問題はとても興味深い問題です。「思考実験」も「思考」は良いのですが、「幻想」から「妄想」とならないようにしないと・・ 笑2021/02/25
キジネコ
28
「猫だったら・・」に釣られました。でも、騙されました。人聞きが悪い!(`Δ´)!と竹内さんに怒られそうですけど、ちっとは狙ってなかったかな?猫話?と勘違いしない様に その点だけは言わして(^_^) 私達は事実の世界に生きています。その事実の成り立ちを知ることが前進や理解や改革に有用だと知っています。仮説が立てられ、その仮説が正しいか?実証を繰り返し仮説の正しさと事実の距離を縮めてゆきます。科学や文学や様々な学問のシーンに限定するまでもなく 私達の生きる時間は この仮説と実証の繰り返し。常に真実はソコに☛2014/04/20
Lee Dragon
27
ペルソナの話があったが、別人格を演じたのち、その中に素の自分を覗かせることに快感を得るという話は興味深い。どのように検証できるだろうか、実験系をまだ思いつかないが少し考えてみることにする。2020/04/15
to boy
26
法学部に入学し科学哲学、哲学科、最後は物理学科の大学院で学んだという変わった経歴の著者による思考実験を学ぶ本。視覚の話から始まって、宇宙の背景放射、イデア論、相対性理論など話があちこちに広がって読み飽きません。マルチバース宇宙論ってこうやって導けばわかりやすいんだなって感心。ブラックホールとひも理論のエントロピーが同じになるなんて神様のいたずらかとも思えてくる。この本に載っている様々な知識も面白いけど、「もしも~だったら」という柔軟な思考が大切なんだと思えてきました。2018/10/10
ちくわん
18
2007年11月の本。量子テレポーテーションからブラックホール、さらにはマックスウェルの(小)悪魔、エントロピー。物理学的な思考実験を語る。わかったような、わからないような。2022/08/20