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中公新書
“はかる”科学―計・測・量・謀…はかるをめぐる12話

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  • サイズ 新書判/ページ数 290p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121019189
  • NDC分類 501.22
  • Cコード C1236

出版社内容情報

体重を量り、時間を計り、他人の心をはかり…毎日私たちは「はかる」生活をしている。はかることの科学を最先端の知見で紹介する

内容説明

わたしたちは毎日かならず何かをはかっている。体重を量り、仕事の進み具合を測り、他人の心を推しはかって生きている。また、人類はその誕生以来、モノをはかり、社会をはかることに情熱を傾けてきた。この「はかる」行為をつきつめると、何が見えてくるだろう。本書は、「キログラムの定義」「国土を人工衛星ではかる」「美をはかる」など、最先端の研究者による、知られざる「はかる」世界とはかるための技法への招待状である。

目次

第1部 はかる尺度・単位(はかることの革命―メートル法の成立;キログラムの再定義―単位の普遍性をめざして;環境をはかる―一技術者の立場から;アフォーダンスという単位―肌理よ情報)
第2部 国土・都市をはかる(古代シュメールでどのように土地が測られ、穀物が量られたのか;風水で国土をはかる―気と脈であらわす朝鮮の古地図「大東輿地図」の表現と思想;空からはかる―考古学とリモートセンシング;身体から都市へ―空間をはかるル・コルビュジエ)
第3部 感性・意味をはかる(音をはかる―音響学の歴史的変遷;“美”をはかる―音の文化の諸相をめぐって;罪の重さをはかる―ダンテの『神曲』地獄篇にみる罪と罰;メタファーで世界を推しはかる―認知意味論の立場から)

著者等紹介

阪上孝[サカガミタカシ]
1939年、兵庫県生。京都大学大学院経済学研究科修了。京都大学名誉教授。中部大学人文学部教授・中部高等学術研究所副所長。専攻・社会思想史

後藤武[ゴトウタケシ]
1965年、神奈川県生。東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。後藤武建築設計事務所代表。専攻・建築設計、設計方法論、近現代建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蘭奢待

45
テーマとして面白い。痛さや、気持ち良さ、臭さ、辛さなどを数値化し、単位化することによってその度合いを客観的には出来たら便利だと常々思う。歴史は、まさにそれを追って、紆余曲折を経て物の重さ、長さなどを決めてきた。本書では化学的、物理的な測定から、歴史的、人文的、文学的な測定?まで、その分野の専門家により幅広く説明されており楽しめる。

Mealla0v0

3
「はかる」とはどのような営為か。「はじめに」で3つの次元に腑分けされている。「①暗黙知にあたる層、いわば身体に書き込まれた〈はかる技法〉の層、②比較級や最上級などの言葉で表現される層、③数量で表現される層」(v)。とりわけ編者の阪上論考は、フーコーのエピステーメーを下敷きに、旧体制から革命政府への移行期における度量をめぐる言説を捉えており、統治における「はかる」実践が取り沙汰されている。他の論考はフーコー色はほとんどないものの、様々な実践が紹介されており、それは何らかの形で統治に結びついているのだろう。2022/05/13

編集兼発行人

3
「はかる」という営為に様々な角度から焦点を当てた論考集。尺度に纏わる経歴や現状をはじめ物象としての建築や都市から心象としての感性や意味まで射程に入れて自然人文社会科学を隈なく渡り歩き測量を考察する十二編。計数そのものだけを一見すると自然的だが文脈まで含めて眺めると社会的もしくは人文的な背景が広がることを感受。度量衡の統一とは利便性の向上と権力の集中とを同時に齎す諸刃の剣でありながら単位の設定こそが人間における環世界を更新する重大な要素でもあると再認識。一概念の抽象性から多彩な具体性へと至る刺激的な教養書。2014/05/17

takao

2
ふむ2023/11/02

mashi

0
ロンシャン教会堂に行ってみたい2017/10/12

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