中公新書<br> 小泉政権―「パトスの首相」は何を変えたのか

電子版価格
¥902
  • 電書あり

中公新書
小泉政権―「パトスの首相」は何を変えたのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 258p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121018922
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C1231

出版社内容情報

21世紀最初の4月、世論を背景に首相に就いた小泉純一郎。靖国参拝、北朝鮮訪問、郵政解散など、政権の5年5ヵ月は、受動的イメージだった日本の首相を、強いリーダーシップを発揮し得る存在に変えた。一方で、政権は「抵抗勢力」=派閥・族議員、官僚と対峙する上で、世論を頼みとし、人々の理性(ロゴス)より情念(パトス)に訴え続ける。新自由主義的政策を強く進めた内政、混迷を深めた外交を精緻に追い、政権の功罪と歴史的意義を記す。

内容説明

21世紀最初の4月、世論を背景に首相に就いた小泉純一郎。靖国参拝、北朝鮮訪問、郵政解散など、政権の5年5ヵ月は、受動的イメージだった日本の首相を、強いリーダーシップを発揮し得る存在に変えた。一方で、政権は「抵抗勢力」=派閥・族議員、官僚と対峙する上で、世論を頼みとし、人々の理性より情念に訴え続ける。新自由主義的政策を強く進めた内政、混迷を深めた外交を精緻に追い、政権の功罪と歴史的意義を記す。

目次

第1章 小泉純一郎の政治運営(ポピュリスト的手法と「パトスの首相」;トップダウン型政策決定と「強い首相」 ほか)
第2章 内政―新自由主義的改革をめぐる攻防(経済財政諮問会議の機能;財政改革―予算編成プロセスの変化 ほか)
第3章 外交―近づく米国、遠ざかる東アジア(外務省の混乱―田中眞紀子外相と鈴木宗男;対米協力の強化―自衛隊の海外派遣 ほか)
第4章 歴史的・理論的視座からの小泉政権(戦後政治史のなかの小泉政権;首相のリーダーシップと制度)
第5章 小泉政権が遺したもの(「強い首相」の功罪;「パトスの首相」の功罪 ほか)

著者等紹介

内山融[ウチヤマユウ]
1966年(昭和41年)、東京都生まれ。90年東京大学法学部卒業後、同年通商産業省入省。92年東京大学法学部助手就任。以後、東京都立大学法学部助教授、MIT(マサチューセッツ工科大学)客員研究員などを経て、東京大学大学院総合文化研究科准教授。法学博士。専攻、日本政治・比較政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

12
タイトルのとおり小泉政権について書かれた本。やっぱり小泉政権以後の短命内閣を思うと長期政権のメリットがよくわかる。国民的な時代の要請が小泉首相に沿っていたのだなと思う。またそのような安定政権ができるまで(出来ても?)日本は大丈夫なのだろうか。2011/01/12

かんがく

11
私が物心ついたときの首相は小泉さんだった。「自民党をぶっこわす」をキャッチコピーに、派閥政治や鉄のトライアングルを否定し、竹中平蔵などの民間人を登用しながら新自由主義的改革を進展。トップダウン型の強い首相、テレビを通して無党派層に訴えかけるパトスの首相であるという。現在の安倍政権もこの系譜にあるということがよくわかる。政治の単純化は本当に良くないが、民主主義においては効果的。2020/01/17

おらひらお

7
2007年初版。歴代3位の長期政権となった小泉政権をポピュリスト的手法とトップダウン型政策決定の視点から分析したものです。筆致も安定していてかなり読み応えのある一冊に仕上がっています。いまだからこそ、小泉政権の意義と位置づけを冷静に再確認できるのかもしれません。また、小泉元首相の直感的鋭さが今も残っているとするならば、最近している脱原発の発言も耳を傾ける必要がありそうですね。ただ、外交面は東アジア外交を硬直化させた一面も持っています。 2013/10/22

takao

2
ふむ2023/11/29

中将(予備役)

2
1, 4, 5章の内容はその後様々なところで言及されていて何となく知っていた。細部を忘れかけている小泉政権の動きを纏めた2, 3章も、再び長期政権が到来している今読んで面白い。2019/06/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/71387
  • ご注意事項