中公新書
島原の乱

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121018175
  • NDC分類 210.52
  • Cコード C1221

出版社内容情報

「敬虔なキリシタンの殉教戦争」は本当か。乱世の民衆にとって宗教とは何であったかを明らかにする。

内容説明

大坂の陣から二十年余りを経た一六三七年、天草四郎を擁するキリシタンが九州の一角で突如蜂起し、徳川幕府に強い衝撃を与えた。飢饉と重税、信仰への迫害が乱の原因とされるが、キリシタンが「異教徒」に武力で改宗を強制した例もあり、実情は単純ではない。本書は、戦乱に直面した民衆の多様で生々しい行動を描き、敬虔な信者による殉教戦争というイメージを一新。民衆にとって宗教や信仰とは何であったかを明らかにする。

目次

民衆を動かす宗教―序にかえて
第1章 立ち帰るキリシタン
第2章 宗教一揆の実像
第3章 蜂起への道程
第4章 一揆と城方との抗争
第5章 原城篭城
第6章 一揆と信仰とのつながり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だまし売りNo

28
島原の乱でキリシタン達は結束し、原城を包囲する幕府軍に対して籠城戦を展開した。2022/07/03

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

26
天草四郎くらいしか知らなかった。「何が不満なのだ」「幕府や藩主への不満はない。信教を認めて欲しい」などと矢文お応酬。天草四郎のスパイ作戦。謀反を起こすつもりはないが、結果的に周囲の村民を巻き込み戦闘になった島原の乱。オランダの援助を頼む鎮圧軍に「下々の一揆に外国まで動員して恥ずかしくないのか」とキリシタン軍側が言うと「日本人なのに異国の真似などして」とやり返す。また全滅してひとりも助からなかったとされるが、実際は城から逃げてきた落人は助けられたらしい。2021/10/17

リードシクティス

13
島原の乱というと、キリシタン側が一方的に被害者だというイメージがあったが、キリシタン側にも異教徒の迫害や信仰の強制があったというのが意外だった。乱の原因については、単に飢饉や圧政だけによるものではなく、それら苦難の下にあって信仰を禁じられていたことで、すがるものを奪われたという絶望と、苦難をキリシタンを捨てたことによる天罰と考え、信仰を取り戻そうとしたことによるものとのこと。それにしても、これを読んでも天草四郎のカリスマ性の正体についてはよくわからないままだった。2019/04/15

色々甚平

9
ここまで壮絶な乱だったとは知らなかった。弾圧、抑圧されてきたキリシタンが蜂起し、他宗教の民間人や僧侶たちを殺して回っていたというのは息を呑んでしまった。また、自分の罪を償う方法を宣教師に訪ねたら、寺を燃やせと言い、実際に燃やしたという話まであるのはすべてではないが宣教師の一面も知れたと思う。天草四郎は、やはり奇跡を起こせる神の代わりとして使われていたようだ。日本の中のキリスト教史でもあるし、有名な乱でもあるので、よく知ってみると新たな日本を知れるのではないだろうか。2018/07/08

イボンヌ

9
学校で習った「島原の乱」のはかなり印象の違う事実が書かれています。しかし一方で私の疑問はは解明されませんでした。なんで16歳の少年が大将になり、四万人近い民衆を率いることになったのか。長男が今16歳だから余計2017/03/13

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