出版社内容情報
友人とは何か、友情とは何か――このような問に私たちはどのような答を与えることができるだろうか。たとえば、友人が悪事に手を染めた時、私たちはどのように行動すべきなのか。本書は、アリストテレス以来、二千年以上にわたって、哲学者たちの頭を悩ませてきた友情の問題が、「公共性」をめぐる問題の一部であることを示し、現代において友情のあり方が社会に看過し難い影響を与えていることを指摘する。
内容説明
友人。誰のまわりにも一人はいる身近な存在と考えられている。しかし、友人との付き合い方にルールはなく、友人が私たちに何を運んでくるかは予測のつかぬ謎である。誰が友人か、どこに友人はいるのか、友人と親しさの差異は何か、そして友情の政治的機能とは…。本書は、哲学者たちの友情論を手がかりに、公共の空間における対人関係の本来の姿を描きながら、友情の消滅の危機と、それが原因の国家の危機を遠望する。
目次
第1章 友人という謎(学校に友だちはいるか;スポーツ選手の「友情」 ほか)
第2章 危険な友情(「友人」たちの犯罪;問題の発見 ほか)
第3章 友情の神秘(モンテーニュとラ・ボエシー;なぜ彼なのか ほか)
第4章 人類への友情(友人としての人間;合意形成と友情 ほか)
第5章 友情という幻想(友愛と友愛化;幸福な者への憎悪;「引力」の呪縛;友情の黄昏;統合の問題)
著者等紹介
清水真木[シミズマキ]
1968(昭和43)年、東京生れ。1991年、東京大学文学部西洋古典学科卒業。1993年、同哲学科卒業。1995‐98年、日本学術振興会特別研究員(DC1)。1998年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。1998年、広島大学総合科学部講師、2004年同助教授。専攻は、哲学、哲学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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