出版社内容情報
通話、通信からデータの記憶、検索、イベントの予約まで、今や日常の煩わしい知的作業はケータイに委ねられている。IT化の極致ケータイこそ、進歩と快適さを追求してきた文明の象徴、ヒトはついに脳の外部化に成功したのだ。しかしそれによって実現したのは、思考の衰退、家族の崩壊などの退化現象だった。出あるき人間、キレるヒトは、次世代人類ではないか。霊長類研究の蓄積から生まれた画期的文明・文化論。
内容説明
通話、通信からデータの記憶、検索、イベントの予約まで、今や日常の煩わしい知的作業はケータイに委ねられている。IT化の極致ケータイこそ、進歩と快適さを追求してきた文明の象徴、ヒトはついに脳の外部化に成功したのだ。しかしそれによって実現したのは、思考力の衰退、家族の崩壊などの退化現象だった。出あるき人間、キレるヒトは、次世代人類ではないのか。霊長類研究の蓄積から生まれた画期的文明・文化論。
目次
第1章 出あるく(「出あるき人間」は次世代人類の先がけ?;従来の家出との相違点 ほか)
第2章 キレる(コミュニケーションの退化;人間とサルの違い ほか)
第3章 ネット依存症(ネット恋愛の発達;恋愛の進化史 ほか)
第4章 文化の喪失(文明と文化の違い;集団内凝集性と集団外排他性の促進 ほか)
第5章 サル化する日本人(人間はいつ人間になったか;「言語遺伝子」の発見 ほか)
著者等紹介
正高信男[マサタカノブオ]
1954年(昭和29年)、大阪に生まれる。1978年、大阪大学人間科学部卒業。1983年、大阪大学大学院人間科学研究科博士課程修了。学術博士。アメリカ国立衛生研究所(NIH)客員研究員、マックスプランク精神医学研究所研究員、京都大学霊長類研究所助手、東京大学理学部助手、京都大学霊長類研究所助教授を経て、京都大学霊長類研究所教授。専攻、比較行動学
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