内容説明
庭の隅や道端にひっそりと息づく苔たちは、見るものに安らぎを与えてくれる。インテリアとしても人気があり、美しい苔を求めて寺院や庭園を訪れる人も少なくない。ふだん見慣れた苔だが、その一生はどのようなものなのか?乾燥や寒暖など厳しい環境を耐え抜く適応能力の秘密とは?コケ植物の専門家が、知られざる生態をわかりやすく解説。私たちの生活や文化との深い関わりにふれながら、その魅力を余すところなく伝える。
目次
第1章 コケ学事始め(根を持たず胞子で増える;受精の仕組みと胞子体 ほか)
第2章 おそるべき環境適応能力(極寒の極地から熱帯雨林まで;隔離分布の不思議 ほか)
第3章 苔はこんなに役に立つ(装飾と鳥の巣;味と匂いの不思議な成分 ほか)
第4章 苔に親しむ(苔と日本人;一足早い新緑 ほか)
著者等紹介
秋山弘之[アキヤマヒロユキ]
1956年(昭和31年)、大阪府に生まれる。京都大学理学部卒業。同大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。現在、兵庫県立大学自然・環境科学研究所助教授。兵庫県立人と自然の博物館研究員を兼任。専攻、植物分類学
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