中公新書
数学をなぜ学ぶのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 175p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121016973
  • NDC分類 410
  • Cコード C1241

内容説明

数学は冷たくて面白くないという人が多いが、そもそも数学が生まれたときは、人間の感情・感覚が濃い影をおとし、カンや経験が入り混じっていた。それが日々新しい現実の課題に鍛えられ、普遍化への道を歩んできた。著者は数学の源にさかのぼり、安寿と厨子王の「自分探し」を連立方程式とみなしたり、架空の名探偵ニュルトンを登場させ、感覚から加速度を導き出す推理を披露したりと、数学の生きた雰囲気を伝えてくれる。

目次

第1章 生きている数学
第2章 現実を記述する技術としての数学
第3章 二進法の国
第4章 サイン・コサインは三度習う
第5章 幾何学を知らざるものは
第6章 おもしろい幾何学
第7章 ニュートンは何を考えていたのか

著者等紹介

四方義啓[シカタヨシヒロ]
1936年(昭和11年)、神戸に生まれる。1959年、京都大学卒業。同大学院修士課程を修了ののち、カリフォルニア大学(バークレー校)講師。帰国後、大阪市立大学・大阪大学助教授を経て、68年、名古屋大学教授。実社会で生じる問題や自然界の現象を数学の領域に持ち込む多元数学を提唱し、95年、同大学院多元数理科学科設立と同時に、同研究科長となる。97年、退官。現在、名古屋大学名誉教授、名城大学教授
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

95
さらっと読めてしまうので、本当に数学関連の本かなと思いますが数学に興味を持ってもらおうとする著者の姿勢が表れている気がします。エッセイというのでしょうか?私自身が苦手であった後半の「サイン・コサインは三度習う」「幾何学を知らざるものは」という箇所を興味を持って読みました。2015/12/02

pippi

2
きっと、想定する読者よりは知識不足、これは否めない。高校文系数学履修より30年経過者かつ演繹的思考法に不馴れな者には、いささか優しくない文面も、あり。ふっと疑問に浮かんだ、「実数」って何のこと?の「実数」の奥には、深くて広くて連続する深遠なる数学の世界がある、らしい。2012/02/25

脳疣沼

1
面白い数学のエッセイ集。数学というのは人間と独立して存在しているわけじゃなくて、我々人類が少しづつ発見、発明してきたものだということがよく分かる。それぞれの国の環境によって、数学と言えども思考様式が変わるのが面白い。日本にも和算があるが、和算を研究すれば、日本人の思考様式が解明できるのだろうか?2014/04/09

nagata

1
これまでの歴史の中で数学が数多の現実をどのように捉えてきたか?というのはいくつか大切なヒントをもらった。ポリ・マセマティックスというのは、複雑系にもつながる視野を持っているのだろうか?このあたりは次の機会にお勉強。にしても、「数学は本当は面白い!」、だから学ぶんだ、というのはどうなん?2013/06/22

satochan

1
数学がどういうものにどういう風に使われているのかを中心に書いた本。これを読んでも別に学ぶ必要がないと思う人もいるかもしれない。昔話を数学で表したりするのはおもしろかった。竹取物語は無限の話。西遊記の安寿と厨子王は連立方程式。万寿姫は一次方程式。2012/01/05

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