中公新書<br> 風景学・実践篇―風景を目ききする

中公新書
風景学・実践篇―風景を目ききする

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121015907
  • NDC分類 290.13
  • Cコード C1225

内容説明

超高層ビルの窓からは、江戸の文人墨客が夢みた大江戸一目図屏風を体験し、ドライブでは昔の八景画や回遊式庭園に代わる空間を味わう。海外旅行先では、絵葉書風の紋切り型でない、思いがけぬ景色を発見する。著者はこうした例を通して「制度化された」古典的風景にとらわれない、自らのうちに生成される風景の現場に読者を誘い、風景の愉しみ方を会得させてくれる。前著『風景学入門』につづく、キーワード付実践篇。

目次

序章 風景はどのように立ち現れるか
第1章 視線の饗宴
第2章 言分けの風景
第3章 身体の想像力
第4章 場所の面影
第5章 風景の鮮度

著者等紹介

中村良夫[ナカムラヨシオ]
1938年(昭和13年)、東京に生まれる。1963年、東京大学工学部土木工学科卒業。日本道路公団技師、東京大学助手、講師、助教授、東京工業大学教授を経て、現在、京都大学大学院教授(土木システム工学)。専攻、景観工学・国土運営学。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くまこ

2
東京駅に写真を撮りに行ったりするのが好きなので、玄関ホールやコンコースについての記述がよかった。街に向けられた外玄関と旅客に対しての内玄関が祝祭構造の両面性と定義されている。日常と非日常をつなぐ旅の性質を駅の構造から考える視点が面白い。2015/01/26

おちこち

1
詩や小説の引用が多かった入門編よりこっちの本は筆者の経験談が多く、知らない風景でも目の前に現れるようで面白かった。2010/10/04

かっくうほう

0
写真の参考にするつもりでしたが、ちょっと違うかな?散歩のときに周りの景色を見る目が変わりそうだ。2008/09/20

西葛

0
「この景色をこの視点から見れば風景が楽しめます!」といったハウトゥ本という訳ではない。風景を風景たらしめているのはその非同一性であるため自ら見出すものというのが筆者の主張の前提。つまり風景それ自体すでに俳句(詩)である。従って絵葉書にされた途端、自ら見出せなくなってしまう…。他方で新幹線の車窓からの速すぎる眺望また風景として積極的に楽しんでいこうという前向きな意見も。筆者が匙を投げたのは広告看板に満ちた景色。これもまた次世代の人間が風景として楽しみはじめるであろう。2020/09/02

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